『五等分の花嫁』五つ子姉妹、誰を選ぶべき? それぞれの個性と魅力を考察
20年2月に2年半の連載に幕を閉じた、学園ラブコメ作品『五等分の花嫁』(講談社)。『五等分の花嫁』は2019年にはアニメ第1期が、そして2021年2月現在は待望のアニメ第2期が放送されている。主人公と数人のヒロインとの関係を描くいわゆる“ハーレム漫画”である本作だが、他のハーレム漫画とは違う大きな特徴がある。それは5人の個性豊かなヒロインが、五つ子の姉妹であるという点だ。そこで本稿では、『五等分の花嫁』の作品としての魅力を、改めて未読者向けに紹介していく。
主人公・上杉風太郎が五つ子姉妹の家庭教師に
本作の主人公・上杉風太郎は、成績優秀な高校2年生。超がつくほどの勤勉家だが実家は借金を抱えた貧乏暮らしで、性格にも多少の難がある。そんな風太郎がいつものように食堂で“焼肉定食、焼肉抜き”を食べていると、目の前に大量の食事を持った見知らぬ少女が現れる。席を取り合って軽い口論になる2人だが、その少女・中野五月は風太郎の成績が良いことを知り、勉強を教えて欲しいと頼み込む。
しかし風太郎はそれを一蹴。大量の食事をとっている五月に、一言「太るぞ」と言い残しその場を去ってしまう。その直後、風太郎に“学校に転入してくる大富豪の娘の家庭教師、給料は相場の5倍”という美味しすぎるバイトの話が舞い込んでくる。俄然やる気になるも、その後、その転入生こそが中野五月だったことがわかり、絶望の淵に立たされる風太郎。幾度となく五月とコンタクトを取ろうとするとも、すでに五月の風太郎に対する印象は最悪。
それに加え、五月はなぜか常に4人の友達と行動を共にしており、ろくに会話もできない始末である。そして友達の1人にストーカー呼ばわりされながらも、とうとう風太郎は五月の自宅に向かってしまう。意を決して部屋の前で五月を呼び止める風太郎だが、そこには五月と友達4人の姿が。想定外の展開に戸惑う風太郎だが、五月は「私達、五つ子の姉妹です」と、その事実を伝える。こうして風太郎は第一印象最悪の落第寸前である、中野家の五つ子の家庭教師となったのであった。