お気に入りの本と雑貨が定期便で届く“書籍のサブスク”、巣ごもり需要で流行なるか?

書籍のサブスクは日本でも流行するか?

 家にいる時間が増え、宅配や配信サービスの需要が急速に増えつつある昨今。さらに自分自身に時間を費やせるようになったことで、新たな趣味として料理や映画、読書に興じる人も増えただろう。そんな中、注目したいサービスがある。本のサブスクリプションボックスである。

 サブスクリプションとは、定額で一定期間サービスを利用できるビジネスモデルのことだ。NetflixやU-NEXT、Kindle Unlimitedなどが、動画・書籍のサブスクリプションサービスでは有名だろう。会員になるとその期間は定額で作品を見放題、読み放題になる。これと同じようなサービス形態で、定期便として家に届くのがサブスクリプションボックスである。

 毎月のテーマに沿って違う内容のアイテムがいくつか梱包されており、開けたときのワクワク感も楽しみの一つになっている。日本では雑貨やコスメを扱う「My Little Box」や、おやつを届けてくれる「スナックミー」などのサブスクリプションボックスがある。しかし書籍となると未だメジャーなサービスは見受けられず、コミックシーモアやKindle unlimitedのようにサービス内に追加されている作品が定額で読み放題になるものが主流という状態だ。

 そんなサブスクリプションボックスだが、実は海外には書籍に特化したボックスが存在している。「Book of the Month」や「Owlcrate」、「Fairyloot」などが有名だ。ボックスによって得意ジャンルや内容は異なり、本だけが送られてくる場合もあれば、“Bookish”アイテムと呼ばれる本にまつわるグッズが同梱されていることもある。

 YA(ヤングアダルト)小説に特化しているボックスもあれば、全ジャンルを網羅しているもの、ロマンス特化、ノンフィクション特化など得意分野は様々。本の冊数もボックスにより変わる。

 筆者が実際に購入した「Owlcrate」はYAジャンルに特化しており、やや若年層向きのファンタジー作品が選ばれることが多い。しかしOwlcrateはマニフェストに「YA小説を読むのに歳をとりすぎている人はいない」と掲げており、幾つになってもYA作品を楽しんでいいことを宣言している。実際、Owlcrateのファンの人たちは決してティーンばかりではない。

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