濃厚チョコケーキ、やみつきフレンチトースト……“cook kafemaru”の「罪深いスイーツ」を作ってみた

cook kafemaru『罪深いスイーツ』作ってみた

 甘いものを前にすると、どんなにお腹いっぱいでも別腹の扉がパカっと開く。甘党にとってはそれが世の常、人の常ではないだろうか。12月9日に発売された『大人気YouTuber “cook kafemaru”の 罪深いスイーツ だれでもかんたんに作れちゃう秘密のレシピ』(KADOKAWA)には、そんな風にスイーツ好きの満腹中枢を麻痺させる簡単レシピが満載。焼き菓子からアイス、パンまでをもカバーする、魅惑の一冊となっている。

人気YouTuber、ついに本の世界に羽ばたく

『世界一作りやすいおうちスイーツ』(KADOKAWA)

 著者は、147万人もの登録者数を誇る超人気YouTubeチャンネル『cook kafemaru』で活躍中のkafemaruさん。

 今年1月には初の著書『世界一作りやすいおうちスイーツ』(KADOKAWA)を発売、動画の世界から紙面へと活躍の場を広げる。同書が早くも8刷目に突入したところで2冊目となる本書を上梓したのだから、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのレシピ作家である。

 kafemaruさんのレシピ動画の最大の特徴は、徹底した丁寧さにある。それを象徴する、とことん手元を追う作りは、本書『罪深いスイーツ』のレシピ構成にもしっかりと受け継がれている。動画同様、初心者でも失敗なく作れるよう試作に試作を重ねたというレシピは精度が高く、分量を守って各ステップに忠実に進めば、見本写真に引けをとらないスイーツが出来上がる。

 ひとたび食べれば「もうひと口!」「あとひと切れ!」とつい手が伸びてしまうから、文字通り非常に罪つくりなレシピ集である。試したレシピの中からいくつか紹介していこう。

レンジで作れる奇跡! 濃厚チョコケーキ

 PART 1「オーブンいらずで罪深い!かんたんすぎる!やみつきスイーツ」の章には、電子レンジや鍋だけで作れるお手軽スイーツが満載。

 例えば、このチョコケーキ。ココット型で混ぜ混ぜした生地をレンジにかけること90秒で完成する、簡単スイーツだ。

 レンチンでぷうっと膨らんだ生地はしっとりどっしり、超濃厚。


 ボウルも道具もいらないから、洗い物も楽ちんである。この二重丸レシピにより、すっかりkafemaruさんにハートをわしづかみにされてしまった。

フライパンで作れちゃう! りんごのケーキ

 このりんごケーキも、フライパンで炒めたりんごに生地を流しかけ、そのまま焼き上げるだけと至極簡単。ひっくり返すとタルトタタン式ホットケーキの顔を見せる、楽しい一品だ。


 生地のベースとなるホットケーキミックスは、本書に掲載の薄力粉・ベーキングパウダー・砂糖を混ぜるだけの手作りミックス粉を使用。市販のホットケーキミックスと比べてアッサリした風味があとを引く。

 素朴で優しい生地にこっくりしたカラメルソースがしみて、絶好調に罪深い。

絶対おいしい黄金比! やみつきフレンチトースト

 卵液がしみしみのフレンチトーストも、kafemaruさんレシピなら漬け置き時間はたったの15秒!


 短時間でしみこませる秘訣は、卵液を作る時とパンを浸す時にある。そのコツに従うだけで、まるで乾いたスポンジのようにパンがぐんぐん液を吸うから面白い。

 黄金比を謳う卵液には、溶かしたバニラアイスが入る。元々、アイスもフレンチトーストも同じ卵・砂糖・牛乳をベースにした食べもの。仲間同士の相乗効果でおいしさがブーストされるのは言うまでもないだろう。とても15秒漬けとは思えない絶品フレンチトーストであった。

ぐるぐる混ぜて焼くだけ! まんまるダースブラウニー

 PART 2「ほっぺたがとろけちゃう罪深さ!魅惑の絶品スイーツ」の章からはいよいよ、焼き菓子界の母なるマシン、オーブンが登場する。まずは大好物のブラウニーを焼いてみた。

 ご覧の通り、このブラウニーには森永製菓のダースが使われる。


 160℃のオーブンで加熱してもなお”DARS”のロゴが消えないことには驚いた。ダース、強すぎる。もしもダースに苗字をつけるとしたら、ベイダーがぴったりだ。トッピングのみならず、生地にもダースがたっぷり入ったブラウニーは、予想外にふんわり軽い口当たり。ビターとホワイトを3.5箱も使ったことをきれいサッパリ忘れてパクパク食べてしまうこの食べやすさ、実に罪深い。 

 ちなみに、レシピ指定の直径7.5cm×高さ2cmのアルミ型がどうしても手に入らなかったが、kafemaruさん曰く「型の大きさはだいたい同じであればOK」とのこと。そこで直径10cm×高さ2cmのカップを5個使用したが、レシピ通りの手順で問題なく作れたことを記しておこう。

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