仕事“できそう”な鷹野さん×お腹弱い鶸田くんの名タッグ シレっと笑える『無能の鷹』
この前、なにかで「人を見た目で判断するのは簡単で、それは思考停止だ」と書いてありました。でもたいていの人は見た目でどんな人か、仕事ができそうかを決めますよね。それで思い出す知り合いがいます。ものすごーく仕事ができそうな雰囲気を醸し出してる女性です。いつもパリッとスーツを着ていておしゃれで、キリッとした顔立ち。
だけど口を開くと、「このケースは先方のアセットのビッグデータがサジェストしたカスタマーインサイドをデザインドリブンでフレームワーク化して……」みたいに横文字羅列して、「ごめんなさい、難しい話して……」みたいなこと言います。
小難しいことを言うと仕事ができるって思ってるのかな、逆にめちゃくちゃあたま悪そうだけどな、話が長いわりには言ってる中身がなんにもないしと思っていたんですが、何人もが「彼女は仕事ができる」と思っていたようなので、戦略は成功していたようです。
ただし、見た目で評価されて中身がついてこないと、その後の信頼度に大きく響きます。ギャップが大きければ大きいほど、絶望感がでかい。それはそれで大変だろうなと思います。
『無能の鷹』は、見た目でとにかく仕事のできそうなオーラを出してる鷹野さんと、自己肯定感が低く、なにかあるとすぐお腹壊しちゃう鶸田(ひわだ)くんの物語。
鶸田くんは別に仕事ができないわけじゃないのに、自分に自信が持てない。引き換え小学生程度の能力しかなく、社内ニートになっている鷹野さんは、会社でどんなに低評価だろうが気にしません。なぜなら、「私がこの会社を必要としているから」「会社に必要とされてるかは考えないようにしてる」んだとか。
まじかよメンタル強ぇーな。(鶸田談)
そして彼女は、「丸の内のオフィス街をパリッとした服でカツカツ歩いて 受付を社員証でピッしたかったの」と、かっこよく言います。鷹野さんは、どんなに中身のないことを言うときでもかっこいいんです。