『鬼滅の刃』伊之助の涙はなぜ、共感を誘うのか? イノシシの面に隠された心優しい素顔
栗花落カナヲとともに上弦の弐・童磨と戦った際は、自分を捨てたと思っていた母が、本当は伊之助のことを愛していたことを知り、カナヲと二人で泣きながら廊下を歩いた。ともに天涯孤独だった二人は、鬼殺隊での戦いの日々を通して、人間らしい感情を知ったのだ。伊之助が異形の面を取ると、中性的な面持ちの美少年であるという設定は、その内なる純粋さを表現していたのだろう。
夜明けまであと25分、強く成長した伊之助は、同じく成長した善逸とともに、無惨を逃すことなく次の契機へと繋いでくれるはずだ。