第22回大藪春彦賞は赤松利市『犬』に決定 大沢在昌らが選考
第22回大藪春彦賞選考会が行われ、受賞作は赤松利市『犬』に決定した。
作家・大藪春彦氏の業績を記念し、その物語世界を引き継ぐ新進気鋭の作家および作品に贈られる大藪春彦賞。対象となる作品は毎年10月1日から翌年9月末までに発表された小説作品だ。選考委員は、大沢在昌、黒川博行、藤田宜永(体調不良により、書面での回答)の三氏が務めた。「直木賞受賞者の作品は対象外」とする内規により、川越宗一『熱源』は著者了承のもと、候補作から除外されている。
贈賞式は3月6日午後6時より第一ホテル東京にて開かれ、大藪春彦賞選考委員会と後援の徳間書店から正賞として顕彰牌・賞状と、副賞300万円が贈られる。なお、昨年10月28日に決定した第3回大藪春彦新人賞(受賞者:青本雪平氏〈応募名:青砥瑛〉 受賞作:ぼくのすきなせんせい)の贈賞式も同時に行われる。
■受賞作家:赤松利市(あかまつ・りいち)プロフィール
1956年香川県大川郡長尾町(現さぬき市)生まれ。63歳。関西大学文学部卒業。2018年『藻屑蟹』で第1回大藪春彦新人賞を受賞。2019年『鯖』で第32回山本周五郎賞候補。その他の著書に『らんちう』『ボダ子』『純子』『女童(ルビ:めのわらわ)』がある。東京都台東区在住。(※年齢は選考日現在)
■受賞作情報
『犬』
著者:赤松利市
出版社:徳間書店
価格:1700円(本体)
<発売中>
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198649302