『暮しの手帖』新編集長就任 「『いいね!』がつくような、『丁寧な暮らし』を目指さなくてもいい」

暮しの手帖「丁寧な暮らしではなくても」

 生活総合誌『暮しの手帖』の編集長に北川史織が就任することがわかった。

 新編集長の北川史織は、2010年に暮しの手帖社入社後、数多くの本誌記事や別冊を担当し、2017年からは副編集長として、『暮しの手帖』を支えてきたが、この度、前編集長の澤田康彦たっての希望により、編集長のバトンを受け継ぐことになったという。

 編集部員が試作を重ねる「料理」や「手芸」などの実用記事、取材対象に寄り添うルポルタージュはそのままに、アートディレクターに宮古美智代を迎え、誌面もリニューアルもなされた。

新編集長・北川史織挨拶

丁寧な暮らしではなくても

リニューアル号の表紙にそう掲げたのには、ひとつの思いがありました。
「丁寧な暮らし」というフレーズがすっかり定着したいま、それは「ゆとりがあるからできること」と捉えられてしまい、自分らしい暮らしを送ることさえも、どこか遠いことと感じる人も多いのではないでしょうか。
私たち『暮しの手帖』が伝えるのは、たとえゆとりがなかったとしても、日々をよりよく、深く満足して暮らしていくための「まっとうな知恵」です。
誰かから「いいね!」がつくような、「丁寧な暮らし」を目指さなくてもいい。
不安の多いこの時代だからこそ、確かな情報を頼りにし、工夫をこらして楽しみながら、自分が本当に納得する暮らしを築いていきたい。
そう考えるすべての人に向けて、『暮しの手帖』はこれからもずっと、編集者自らが手と足を使って確かめたことをお伝えしていきます。
広告をとらず、実証主義を貫く小誌のこれからに、ぜひご注目ください。

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■書誌情報
『暮しの手帖』第5世紀4号 2020年2月-3月号
発行:暮しの手帖社
発売日:2020年1月24日
定価:998円(税込)

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