柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら、憧れから始まった“推し”で“友達”なふたりの絆

柏木ひなた×小田さくら 友達対談

私立恵比寿中学とモーニング娘。 それぞれが語る“ないものねだり”な魅力

柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談(撮影=是永日和)

――柏木さんから見て、モーニング娘。ってどんなグループだと思いますか?

柏木:さくちゃんが加入した頃は、よりパフォーマンスに特化し始めた時期だと思うんですよ。自分たちにないものというか、アイドルのなかではズバ抜けているグループだな、って。以前、テレビでモーニング娘。のライブ後の反省会の様子を観たことがあるんですよ。「なんかすごいことをやってる!」と思いました。えびちゅうももちろん反省会はしていたんですけど、あそこまでメンバー同士で言い合うようなものではなかったんです。でも、モーニング娘。さんにはちゃんとした“厳しさ”っていうのがあって、それぞれが自分のパフォーマンスを磨いて、全員が「グループのために」と思っていることがステージにも表れている。誰もが「もう一度観たい」と思えるようなライブを作っていると思います。

 だから、自分がもしモーニング娘。さんのメンバーだとしたら、たぶんすぐ辞めてると思う(笑)。上下関係とかもきちんとあるじゃないですか。いや、もう大変(笑)。もし先輩が自分よりもできていなかったとしたら、それも言ったりするの?

小田:なんか生々しくなっちゃうね(笑)。自分が“できていなかった先輩”として考えて話すと、後輩がそれを指摘しやすいような人間でいなきゃいけないと思ってたかな。「先輩が間違っているけど、後輩はそれがなかなか言えない」という状況は、上下関係の悪いところが出てる。私は言われなくなったら終わりだと思っているから、後輩から指摘をもらい続けているということを、ひとつの目安にしてる。自分が今偉くなってないかな、とか。

 先日、石田亜佑美さんがご卒業されたんですけど、石田さんがはしゃぎすぎちゃってるときには「あれはやりすぎですよ、もっとちゃんと踊ってください」とかすごく言っていたんです。歌は私、ダンスは石田さんみたいな感じだったから、逆に石田さんも私に聞きにきてくれて。自分のなかではいい関係だったなって思ってます。

柏木:それはいい関係だね。

小田:そうありたいよね、っていう。やっぱり上下関係はモーニング娘。っぽいよね。

柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談(撮影=是永日和)

――では逆に、小田さんから見た私立恵比寿中学はいかがですか?

小田:それこそ今の話と逆で、上下関係、敬語とかさん付けとかもない。

柏木:できない(笑)。

小田:だって初期メンバーもいるわけじゃない? 私で考えると9期さんとかだよね。置き換えてみると、生田衣梨奈さんを「おい生田!」って呼ぶっていうことでしょ。ありえない(笑)。でも、その関係性をやってみたいなって何回か思ったことはあるかな。モーニング娘。がその感覚だったらどうなってたかな、って。モーニング娘。にないものをえびちゅうさんは持っていながらも、どこか似ているところもあったと思うんです。「オラオラ!」みたいなマインド、前向きさとか力強さをえびちゅうさんからも感じてたから、仲間意識もちょっとあった。すごく考えてたんだよね、えびちゅうさんを見ながら。

柏木:考えること?

小田:好きだからこそ、だね。「なんで私はえびちゅうさんが好きなんだろう?」「えびちゅうさんにあってモーニング娘。にないものは?」とか考えたりして。ダンスも曲も、全然違うじゃない? モーニング娘。は、まさにフォーメーションダンス時代。一糸乱れぬ動きとか、ほかのメンバーと比べて飛び出さずに揃えることを大事にしていたときに、えびちゅうさんは個人がすごくギラギラしていて。それが、モーニング娘。にはなかったものだった。いつか自分もできるようにならないといけないなって思ってました。

柏木:モーニング娘。さんは、みんな「モーニング娘。になりたい!」と思ってオーディションを受けて加入するわけじゃないですか。でも、えびちゅうはもともと事務所にいて、「今日から君たちはアイドルだ!」っていきなり始まってるから、もともとは女優さんになりたくて事務所に入った人もいたし、最初からバラバラだったから個々が強いんだと思うんです。でも、ステージに懸ける思いは変わらないので全員一丸となってやってるけど、多少個人プレーなところはあるかもしれない。

小田:それが良かったと思ったんだよね。「同じグループに共存できるの?」ってくらい違う声質のメンバーが集まっていて、それに負けないくらい派手な曲がいっぱいあって。メンバーの持っているすべてが“味”になっているところがモーニング娘。とは違いすぎて、新鮮で良かったんですよね。

柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談(撮影=是永日和)

――もし小田さんがえびちゅうに入っていたら、どうなっていたと思いますか?

小田:一生懸命やります!

柏木:すぐ辞めちゃうと思うって言ったけど、私も一生懸命やるつもりだったよ(笑)。

小田:(笑)。個性を持ってる人が他人に合わせるのは難しいと思うけど、合わせる方で育ってきた人が「自分を出せ」って言われた方が一生懸命やってできるようになると思わない? 辞めちゃうことはないと思うけど、けちょんけちょんにはなると思う。

柏木:一回、歌声の方向性を合わせてみたことがあったんだけど、それだとみんなやりづらいし、全然自分を出せなくて。それを見たスタッフさんが「この子たちは同じところに合わせるのは無理だから、個性を活かす方向でやっていこう」って。

“卒業”という決断、“サブリーダー”という立場……友達だからこそ分かること

――柏木さんはグループから卒業してソロアーティストという道を選びました。小田さんはその決断を聞いたとき、どう思いましたか?

小田:「柏木ひなたが卒業する」ということより、「えびちゅうが柏木ひなたを失う」ということを強く感じました。グループに残る側の経験を多くしてきたので、その穴をどう埋めるのか、裏での立ち振る舞いも含めてそのポジションを誰が引き継ぐのかとか、外部にいながらもそういうところの方が気になってましたね。

――柏木さん側の心情というよりは、残る側の心情の方が先に。

小田:そうですね。それはやっぱり、自分が今もグループにいるから。ひなちゃんが自分で決めたことだし、卒業自体はすごくポジティブなものだと思って。これだけいろんなものを持った子なので、心配もないじゃないですか。だから、卒業の話を聞いたときは「あなたが卒業したらグループはどうなるの?」って、残される側として考えていましたね。

――小田さんはサブリーダーという立場でグループをまとめています。柏木さんから小田さんは、どのように見えていますか?

柏木:大変だなって思います、えびちゅうは役職を置いていないグループだったので。もちろんまとめたり、フォローしてくれるメンバーはいたんですけど、基本みんなでやっていく場面が多かったんです。

小田:私はサブリーダーになる前から気になったことがあれば言う人だったから、役職をもらったことで変化したのは、“意見する理由”をもらったくらいだったかな。グループやスタッフさんに意見する権利が私にはあるっていう。

柏木:サブリーダーだろうがサブリーダーじゃなかろうが、きっとさくちゃんは根本的な部分は変わらないと思う。

小田:別にサブリーダーになった時に変わったなとも思わなかったでしょ?

柏木:うん、普段通り。

小田:そうだよね。でも、たまにファンの方に心配されるの。「あんまり強く言えるタイプじゃないんじゃないかな」とか「背負いすぎてないかな」みたいな。

柏木:役職がついちゃうとね。

小田:そうそう。「のびのびやってほしい」って言ってくださるんだけど、全然変わらないよね。元気にやってます!

柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談(撮影=是永日和)

――今後ふたりでやってみたいことはありますか?

小田:一緒に歌いたいとはずっと言ってるよね。

柏木:そうだね。一緒に歌うというのは私たちにとってもすごく大きいことだけど、ファンの方たちにとっても嬉しいことだと思うので。やっぱり今は両方の事務所(ハロー!プロジェクト/スターダストプロモーション)を好きでいてくれる方も多いし。私たちを“歌”という面から見てくださってるファンの方も多いので、一緒に歌ってみたいよね。

小田:やりたいね。

――プライベートではいかがですか?

小田:会って喋れたらそれでいいよね(笑)。

柏木:そうだね。「生ユッケ食べたい」って言ってたよね?

小田:ユッケが大好きなんです(笑)。ごはんは絶対一緒に食べたい。

柏木:喋りながらね。

小田:遊園地とか行きたい?

柏木:前、よみうりランドに行ったよね。

小田:行ったね! 遊園地とごはんだったらどっちがいいの?

柏木:えー、どうだろう? ごはんかな。

小田:そうだよね。出会ってからもう10年経ってるから遊び方も変わってくるよね(笑)。

柏木:あのときは高校生とかだったでしょ?

小田:今はやっぱり「喋れたらそれでいい」っていう感じだよね。

柏木:20歳過ぎてお酒も飲めるようになったし!

小田:本当だね。考えたら、たくさんの時間を重ねてるね。

柏木:意外と経ってるよ。

小田:大人になったんだね。そういうことを実感しながら、これからも一緒にいられたら嬉しいです。

柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談(撮影=是永日和)

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柏木ひなた×モーニング娘。'25 小田さくら 対談

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