yonawo、ステージ上で提示した現時点での集大成と新しい姿 どんぐりず、Skaai、鈴木真海子も駆けつけた日比谷野音公演
yonawoが2023年3月18日に『yonawo 3rd anniversary live YONAWO YAON』を東京・日比谷公園大音楽堂にて開催した。
yonawoは荒谷翔大(Vo)、田中慧(Ba)、斉藤雄哉(Gt)、野元喬文(Dr)から成る4人組バンド。彼らの地元・福岡で2017年に結成し、2019年にメジャーデビュー。昨年は『SUMMER SONIC 2022』や『朝霧JAM 2022』などの大型フェスにも出演し話題を集めた。今回のワンマンライブは、yonawoのデビュー3周年を記念して開催されたものである。
この日、都心は朝から雨が降っていた。昼過ぎになっても、雨風は強くなるばかり。どうなることかと内心冷や冷やしていたが、次第に雨は弱まっていき、開演時刻が近づく頃には小雨程度に落ち着いていた。
定刻を迎え、ステージにメンバー4人とパーカッション、キーボード、ギターのサポートメンバーが登場。7名の特別編成でライブはスタートした。1曲目は、彼らが上京して初めて制作したという楽曲「After Party」で、演奏が始まると心地よいグルーヴが一気に会場を満たす。曲のラストにかけてだんだんとバンドサウンドが盛り上がりを見せると、そのまま「26時」をシームレスに披露。彼らがつくりだすメロウな空気に、もはや雨も演出の一部かと思ってしまうほど引き込まれた。
「good job」ではさらにサックス、トランペット、トロンボーンのサポートメンバーが登場し、曲を華やかに彩った。MC内で荒谷も語っていたが、yonawoがこれだけのサポートメンバーを加えてライブをするのは今回が初めてだ。『3rd anniversary live』と釘打ってはいるが、本公演はこれまでのyonawoの集大成を見せるのに加え、新たなバンドの姿を見せていくという意味合いも含まれていたのだろう。
6曲目の「tonight」が始まる頃になると、辺りはすっかり暗くなっていた。気づけば雨も止んでいる。近くのビルから漏れるわずかな灯りと、風が木々を揺らす音に満たされた会場。“寝る前に聞きたいベッドタイムサウンドが特徴”と謳うyonawoにとって、これだけぴったりのシチュエーションは、もしかしたら他にないのではないか。