Snow Man、なぜ“自己紹介ソング”が多い? ジャニーズ随一のバリエーションで届けるらしさ
自らの存在を一人でも多くの人に知ってもらい、グループの魅力を多くの人に届けるーーそんな使命のもと活動するアイドルたちにとって“自己紹介”は欠かせない。より強く自身を印象づけるためにライブのステージやテレビ番組などでお決まりのフレーズを言い続けるというスタイルが主流だ。また、その自己紹介を歌にするグループも数多く存在する。特にジャニーズアイドルの楽曲の中では定番のテーマの一つであり、様々な“自己紹介ソング”がファンの間で親しまれてきた。
自己紹介が挨拶から楽曲に変わった時、そこに加わるのはメンバー一人ひとりの簡潔な特徴の紹介、グループの強い意志を乗せたメッセージ、コミュニケーションツールとしての機能である。
櫻井翔が作詞に携わった嵐「La tormenta 2004」(2004年)はメンバーの特徴と印象的なエピソードを盛り込んだまさに当時の“嵐”の魅力を詰め込んだ1曲。Hey! Say! JUMP「Viva! 9's SOUL」(2015年)もそれに近しく、メンバー個人の特徴とゆるぎない決意が歌われている。
Kis-My-Ft2「We are キスマイ!」(2018年)、KAT-TUN「We are KAT-TUN」(2019年)、King & Prince「We are King & Prince!」(2019年)といった「We areシリーズ」とも言える楽曲群では、メンバー紹介もよりユニークに盛り込まれ、個人名のコールアンドレスポンスが歌詞の一部になっている。ライブでのコミュニケーションがより強く意識されている楽曲と言えるだろう。過去にはSMAPも中居正広がN.マッピー名義で作詞に携わった「Five True Love」(1999年)、「FIVE RESPECT」(2002年)、「CRAZY FIVE」(2012年)といったファンと一緒に楽しめる“自己紹介ソング”をライブ定番曲として披露していた。
関ジャニ∞「∞ o'clock」も元気でハイテンションなイメージが反映されファンと一緒に楽しめる楽曲。グループの歩みとともに歌詞を変化させ歌いつないでいるという点に関ジャニ∞の本曲に対する思いが感じられる。
このようにグループにより様々な楽曲が存在するが、自己紹介ソングの豊富さといえばやはりSnow Manだろう。ジャニーズJr.内ユニットとしてスタートし、他ユニットとの違いや個性をアピールすることがより求められてきた時代を乗り越えてきた彼らだからだろうか。楽曲を通してSnow Manらしさを発信することにも意欲的に取り組んでいるように思える。先に挙げた自己紹介ソングのバリエーションがほぼ網羅されているのだ。
まずは「IX Guys Snow Man」。6人時代に「Ⅵ Guys Snow Man」として誕生。歌詞のほとんどが英語詞、ダンスミュージックを得意とする彼らにピッタリなサウンドで「Snow Manといえばダンス&アクロバット」を紹介するにふさわしい楽曲だ。
現体制になってからも「IX Guys Snow Man」として歌い続けており、1stアルバム『Snow Mania S1』初回盤Aに収録されている。
次に、阿部亮平が作詞した「紹介RAP 〜We are Snow Man〜」。こちらも6人時代からある楽曲で、歌詞が更新され今もライブで披露されている。ラップマナーに則りながら簡潔にメンバーの魅力を言い表す阿部のワードセンスとメンバー愛が光る楽曲。9人が集い、季節外れの雪を降らす=奇跡を起こすという決意が歌われている。また、メンバー全員がラップを披露する貴重な1曲でもある。