NiziU“縄跳びダンス”、SEVENTEEN「Left & Right」、TWICE「Fanfare」……ダンスチャレンジで広がる可能性

 このように、TikTokによって楽曲のクオリティの高さを見せるだけではなく、軽快で粋な音楽性やダンスが増加傾向にあるように感じる。これまでもキャッチーなパフォーマンススタイルは存在していたが、それとは別に“簡単に真似できるダンス”もよく見られる。また、カバーダンスだけではなく、ユーザーが様々な趣向を凝らすことを可能にしたため、新たなコンテンツとして人気を得た。K-POPだけではなく、LDH所属グループなどもこのようなハッシュタグチャレンジを発信しており、今後定着していくだろう。

 TikTokが支持された背景の一つは、新たなアーティストの楽しみ方を提供したことだろう。これまでも様々なSNSで、アーティストだけでなく、応援するファンも感想や情報を発信してきたが、アーティストとTikTokの親和性については目を見張るものがある。これまで、ファンが応援動画を投稿するプラットフォームは数分~十数分の動画をアップできるYouTubeがあったが、パソコンを用いた本格的な編集を要するイメージがある。それに対して、TikTokは、数十秒で魅力が伝わるような動画を投稿するには最適のプラットフォームであり、その手軽さから多くの動画が投稿されている。また、動画の対象となるアーティストは幅広く、動画のテーマ性も細分化されている。一度投稿された動画が話題になれば、レコメンドにも上がる場合もあるため、TikTokをきっかけにアーティストがバズる可能性も感じさせている。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006

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