新しい地図、“アイドルな3人”は格別だ 『ななにー』が生み出す3つの大きな楽しみ

新しい地図、“アイドルな3人”は格別だ

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾によるSNSバラエティ番組『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)、通称『ななにー』。3月3日放送回は、ひな祭りということもあり、SNSを沸かせた人気者たちが集結した「日本バズり大賞」や、ゲストと今年イチの“いいね”を目指す「バズ祭り」、女性だらけの「ななにー人狼!ひな祭りSP!」などを開催した。

 改めて感じたのは『ななにー』には、大きく3つの楽しみがあること。1つめは、言わずもがな3人の素顔が見られる点だ。7.2時間という長尺の生放送だからこそ、思わぬハプニングも少なくない。そんなときに見せる3人の対応力の高さに、いつも惚れ惚れとする。もしかしたら、30年以上アイドルとして走り続けてきた彼らにとっては、当たり前のことなのかもしれない。だが、それが彼らの唯一無二の存在感を強調する。何が起こるかわからない生放送で、予定調和的ではない面白さと、見たいものを届けてくれる安心感があるという絶妙なバランス。特に今回のように「初めまして」のゲストが多く登場する場面では3人の頼もしさが、より増して見える。

 そして、2つめは彼らと共に新しい世界を覗き見できること。これまで知らなかったことを、3人と共に発見し、驚き、笑い、感動するという体験は、他ではなかなかできない。今回の「日本バズり大賞」では、計算機の操作音で音楽を演奏したり、トルコ行進曲を高速指パッチンで奏でたり、1000個以上のルービックキューブで作った稲垣の似顔絵アートが登場したり……と、インターネットがなかったら、こんなにも広く知られることがなかったのではないかと思われる一芸が次々と披露される。

 また、鮮やかな筆さばきで龍の絵が描かれていくさまを、じっくりと見届けることができるのもインターネットテレビならでは。アートを愛する香取が興味深げに見つめる姿も印象的で、“もしかしたら、香取の次の作品に生かされるのではないか”などと考えてドキドキする楽しみも。振り返ってみれば、人狼ゲームの面白さや、そもそもSNSへの親しみも『ななにー』と3人をきっかけに知った、という視聴者も少なくないはず。彼らがいつも「知らない」を楽しんでくれるから、私たちは世界に興味を持ち続けることができるのだろう。

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