ACEesが描く新たな“PROLOGUE” 「走った先には明るい未来が待っていると信じて」ーー東京公演を振り返る

ジュニアの新グループ・ACEesの初めての全国ツアー『ACEes Arena Tour 2025 PROLOGUE』が開幕した。有明アリーナ公演にて行われた東京7公演の中から、本稿では4月12日昼公演をレポートする。
『ACEes Arena Tour 2025 PROLOGUE』ライブ&囲み取材写真
上品で煌びやかなツアーロゴやグッズデザインに加え、サブテーマに“ビジュー”を据えた本ツアー。オープニング映像では浮所飛貴はトパーズ、那須雄登はサファイア、作間龍斗はアメジスト、深田竜生はエメラルド、佐藤龍我はシトリンというメンバーカラーにちなんだ宝石が一人ひとりのビジュアルとともに映し出された。まるでボックスの蓋が開くようにステージが動くと、満を持して5人が登場。ファーの付いた白い衣装を身に纏い「感謝カンゲキ雨嵐」(嵐)で幕を開けた。

特効を派手に使う「Dangerholic」(Snow Man)やセンターステージからバックステージまでメンバーが広く動き回る「人生遊戯」(timelesz)で序盤からギアを上げていく。「SHE! HER! HER!」(Kis-My-Ft2)の最後には一人ひとり挨拶をし、那須は「俺たちACEesに初めて会ってどう? ビジュアル強すぎんだろ!」と煽る。続けて「このライブにすべてを捧げてきました! 『ACEesってどんなグループだろう?』ってみんなドキドキしてると思います。俺たち5人が最高のグループであることを、皆さんにこのステージの上からちゃんと伝えます」と誠実な意気込みを話し、「ダイヤモンドスマイル」(なにわ男子)に繋げた。
そして「THE CODE」(中島健人)や「Black & White」(Kis-My-Ft2)などでダークな雰囲気を見せたり、「ナイモノネダリ」(Hey! Say! JUMP)を切なく歌い上げたりと、幅広いパフォーマンスを展開していく。「Fab-ism」(Hey! Say! JUMP)では5台のゴンドラが4階席付近まで上がっていき、会場を広く見渡しながら強い光に照らされるメンバーの姿が眩しく輝いた。「MU-CHU-DE 恋してる」(Kis-My-Ft2)の前には、メンバーの5人中3人の名前に“りゅう”が付くACEesならではのバラエティコーナーも。作間(龍斗)、深田(竜生)、佐藤(龍我)の3人がモンスターに扮し、那須と浮所が勇者として戦うというもので、日替わりで選ばれた1人が次の曲で魔法少女に変身して登場する。本公演では那須が選ばれ、「俺か~! 俺なのか~!」と嘆きながらも着替えのためにステージをあとにした。
ソロ曲コーナーでは、那須がベッドに入って曲が終わり、次に披露する佐藤がそのベッドから出てきたり、佐藤の演出で上がっていったゴンドラから深田が登場したり、演出でセットリストの繋がりを持たせながら、それぞれの個性を存分に発揮。彼らのオリジナル曲である「Acting out」は、重低音がよく響く迫力のあるダンスナンバーで、赤と黒の衣装に着替えた5人が炎の特効とともに攻撃的に魅せ切った。

終盤の挨拶では佐藤が「不安な気持ちで(会場に)きたと思うんですけど、1つだけ覚えてほしいことがあって。僕たちの夢は変わっていないし、CDデビューして国民的アイドルになって、世界に通用するようなグループになりたいっていうことは、美 少年の時もACEesとしても変わっていません。ACEesのみんなもそうだと思うので、そこだけは忘れないでほしいです」とグループの再編成に触れる。そして、「何より美 少年のことをすぐに忘れようとか、なかったことにはしないでほしいなと本当に思います。僕も大切に心にグッとしまっておくので、皆さんも宝箱にそっと置いておいてほしい。これからはACEesの佐藤龍我として頑張っていきたいと思います」「皆さんにACEesめっちゃいいな、少しでも応援したいなと思ってもらえるように、5人で頑張っていきます」と過去を抱き締めながらも前を向こうとするメッセージを残した。
作間は「生まれたてとは言いつつも『もう2カ月か』と思って」「あっという間に20年代後半です」と流れる時の速さを言葉にする。「なので、僕はもうスーン!です。真っ直ぐです。もう進みます、本当に。なので、早くみんなでいい景色を見ましょう。超速急で見ましょう。そういう5人です。そういう皆さんだと思ってます」と、真っ直ぐな気持ちを吐露した。最後に順番がまわってきた浮所は「ここで宣言します。どんなチームにも負けないグループに、俺たちはなります!」「これからもとにかく突っ走って、走った先には明るい未来が待っていると信じて、僕らACEes5人でファンの皆さんとともに突き進んでいきます」と締め括った。

本編ラストは、もうひとつのオリジナル曲「PROLOGUE」。浮所が「今までの経験があるからこそ――ここにいるという意味を込めて、『EPISODE0』ではなく『PROLOGUE』というタイトルを付けました」と話す、想いと希望がこめられた楽曲で幕を閉じた。