Nissy、“繋がり”で構築された独自のエンターテインメント AAA 西島隆弘としての姿と比較
2018年の春、CDを店頭販売しないながらも、東京ドームライブを大成功させたアーティストがいる。Nissyこと、西島隆弘だ。12月24日には、 LIVE DVD/Blu-ray『Nissy Entertainment 2nd LIVE -FINAL- in TOKYO DOME』Christmas限定盤がリリースされる。挑戦し続ける稀代のエンターテイナーであるNissyだが、もしかしたら「AAAのメンバーで、ソロ活動やってる人でしょ?」と、甘く捉えている人がいるかもしれない。
2018年8月6日、Nissyは5周年を迎えた。AAAというモンスターグループにおいて、抜群の歌唱力を誇るセンターとして第一線で活動を続けるとともに、ソロ活動でも成長し続けていくのは並大抵のことではない。そんな彼の魅力をAAAとNissy、両面から紐解いていきたい。
Nissyは2013年8月6日に受注生産限定盤シングル『どうしようか?』をリリースし、CDを店頭販売しないアーティストとしてソロデビューした。彼の音楽を手にする方法は、大きくわけてふたつ。mu-moショップなど限定ネットショップで売っているCDを購入するか、音源をダウンロード、もしくはストリーミングするかだ。“いまの時代、どうすれば作品が深く刺さるか?”という踏み絵的な試みなのかもしれない。ストリーミングサービスが発達した今でこそ、このようなスタイルは珍しくないが、当時は異色のデビューとなった。そして、このリリース方法は今も変わっていない。
CDショップに盤が並ばないということは、オフラインでの出会いの機会損失にも通じるが、Nissyが意識したのはより強固なコミュニティーの構築、“繋がり”だったように思う。「Nissyは繋がりが好き」というのは、ファンの間では有名な話だ。彼が生み出すクリエイティブのひとつひとつには伏線が仕込んであり、すべてが出そろったときにそれらが繋がるようにできている。いくつか例をあげてみよう。