AAA「DEJAVU」MVのダンスを機に考える、振り付けの新たな可能性
2年連続の4大ドームツアーが決定しており、来たる8月29日には1年半ぶりのニューアルバム『COLOR A LIFE』を発売するAAA。
そのアルバムに収録されている新曲「DEJAVU」だが、EDMを取り込んだアッパーなサウンドがオーディエンスを鼓舞する、これまでのAAAの楽曲の中でも随一と言えるハードさを感じさせるナンバーだ。これまでも「NEXT STAGE」など、EDM的な要素を取り入れた楽曲は存在したが、今回はよりフロアライクで即効性のある楽曲になっており、新たなキラーチューンと表現しても差し支えないかと思う。
特筆すべきなのは、公開されたMVのメンバーのダンスの振り付けだ。通常、この手の楽曲ではかなり難易度の高い振り付けが当てられるが、本作は冒頭から終始、それほど難しいと思われるものはない。ダンスの経験が全くない者でも、練習すれば習得できそうなものだ。
極め付けはサビで見せる「Vダンス」。体を揺らしながら「V」を模した動きをする振り付けは、前作「LIFE」で見せた「Lダンス」に続き、キャッチーで思わず真似したくなるように計算されている。
AAAはこれまでも、徹底して真似したくなる振り付けを意識的に行ってきている。「Get チュー!」のサビで腕を伸ばす仕草や、「LOVER」のハートを作る振り付けをはじめとして、「Winter lander!!」「MUSIC!!!」など、ライブで観客が一体となって行っている振り付けは多く、それがAAAのライブの醍醐味の一つにもなっている。曲を一緒に歌うだけでなく、一緒に楽しむために振り付けを覚えて会場に向かう。一見ハードルが高いように見えるが、その場で見様見真似でやっても楽しめる手軽さがいいのだ。