Linkin Parkの記事・ニュース・画像一覧

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新進気鋭のヘヴィ・ロック・バンド、リンキン・パーク。リンプ・ビズキット、コーン、デフトーンズなど数々のバンドが群雄割拠する、かのシーンに1stアルバム『ハイブリッド・セオリー』(00年)を携え登場。このアルバムの売上げが発売1ヶ月で50万枚に達するという快挙を成し遂げた。チェスター・ベニントン(vo)、マイク・シノダ(vo)、ロブ・ボードン(dr)、ブラッド・デルソン(g)、ジョセフ・ハーン(turntable)の5人で活動を開始。01年には6人目のメンバー、フェニックス(b)を迎えている。重量感あふれるサウンドはもちろんのこと、彼らの最大の武器はやはり2人のヴォーカリストの存在だろう。ベニントンの甘めのヴォーカルとシノダのラップとの対比しかり、はたまた、かけ合いヴォーカルが徐々にその熱量を増幅させる高揚感しかり、とにかく聴き手を煽り上げるのである。飽和状態になりつつある、ヘヴィ・ロック・シーンでこの2ヴォーカルを擁するリンキン・パークの存在は他との差別化が果たされている。その後も彼らの破竹の勢いは留まることを知らず、1stアルバム『ハイブリット・セオリー』の収録曲全編をリミックスして作られたアルバム『リアニメーション』(02年)をリリース。リミキサーに、コーンのジョナサン・デイヴィスやジュラシック5のチャリ・ツナといった、へヴィ・ロック〜ヒップホップ・シーンを代表する豪華アーティスト達を迎えたこの作品は、両方のファンから熱い支持を得ることに成功した。2ndアルバム『メテオラ』(03年)では、よりメロディアスなサウンドを展開。テクノロジーの限りを尽くしたサンプリングを施し、前作より格段にクオリティーを上げ全世界で1,000万枚のアルバム・セールスを叩き出している。最早、へヴィ・ロック・シーンの覇者として頂点に君臨したと言ってよいだろう。また、リンキン・パークでは表現しきれなかったオーガニックなヒップホップ・サウンドをアルバム『ザ・ライジング・タイド』(05年)で見事実現させた、マイク・シノダによる別プロジェクト=フォート・マイナーの活動も見逃せない。そして07年5月、実に4年ぶりとなる3rdアルバム『ミニッツ・トゥ・ミッドナイト』を発表。リック・ルービンとマイク・シノダの共同プロデュースによる同作は、フォート・マイナーやジェイ・Z/リンキン・パーク名義で新たなサウンドを模索してきただけあって、濃密な世界観を誇る傑作となった。ハードなナンバーはより重量感を増し、メロウなナンバーはより深い感情を描いている。そして全ての根幹にあるのは強力なメロディ。かつては彼らの代名詞であった“ラップ・ロック”という言葉は、このアルバムには当てはまらない。自分たちがこれまで築き上げてきたものから脱却することを恐れない、挑戦的な作品だ。