浅井健一、前だけ見て進むポップな境地へ BLANKEY JET CITY再結成はあるのか、赤裸々に語る
ニューアルバム『OVER HEAD POP』を完成させた浅井健一。ポップでポジティブな同作についてはもちろん、サブスク解禁で話題…
ベンジーこと浅井健一(vo&g)、照井利幸(b)、中村達也(dr)という不動のラインナップによる奇跡のロッケンロール・バンド。90年、東京にて結成。ロカビリーをベースとしたラウド&パンクなサウンドでたちまち人気を博す。91年、アルバム『レッド・ギター・アンド・ザ・トゥルース』にてメジャー・デビュー。日本屈指のリズム隊による骨太なグルーヴ、卓越した技術の裏付けによる繊細かつアグレッシヴなギター、そして切なさつのる詞世界とメロディ——1stアルバムにして、孤高のオリジナリティを獲得するに成功した。特に、暴力性と少年性が同居した凍える狼のような浅井の声は、当時から圧倒的な存在感を放っていたといえる。その後も、『C.B.Jim』、『メタル・ムーン』など、彼ら独自の世界をより深化させた力作を次々とリリース、名実ともにトップ・バンドとなっていく。また、98年には打ち込みサウンドを大胆にフィーチャーした意欲作『ロメオの心臓』を発表。中村のダイナミズムに満ちたドラミングを排してまでも、新たなグルーヴを貪欲に獲得しようとする姿勢は、あまりに求道的で時に痛々しさすら感じさせた。その後、メンバーそれぞれのソロ活動を経て、00年には『ハーレム・ジェッツ』を発表。初期作品を彷彿させる、3人のポテンシャルが拮抗した仕上がりに、日本中のファンが歓喜の声をあげた。がしかし、リリース直後の00年5月、解散を宣言。日本音楽シーンにおいて、この損失はあまりにも大きい。
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