井原忠政の「戦国三部作」が第15回日本歴史時代作家協会賞の「シリーズ賞」を受賞

井原忠政「戦国三部作」がシリーズ賞受賞

 作家・井原忠政による「三河雑兵心得」「北近江合戦心得」「真田武士心得」の3シリーズが、第15回日本歴史時代作家協会賞「シリーズ賞」を受賞した。

 受賞対象となったのは、双葉文庫「三河雑兵心得」シリーズ、小学館文庫「北近江合戦心得」シリーズ、文春文庫「真田武士心得」シリーズ。徳川・豊臣・真田という異なる立場から同じ時代を描く3作品を一つの作品群として評価したものだ。「三河雑兵心得」は累計165万部超、「北近江合戦心得」は累計30万部超で、2025年に「真田武士心得」が加わり、シリーズ累計は210万部超に達している。

 2025年の「真田武士心得」開始に合わせ、双葉社・小学館・文藝春秋の3社は各シリーズ第1巻を対象とした合同フェアを実施。719店舗から計8,900部の申込みがあった。出版社の異なる3シリーズを一つの「井原戦国三部作」として書店で展開する取り組みとなった。

 「三河雑兵心得」の主人公は、百姓から徳川家の足軽となった植田茂兵衛。名もなき一兵卒の目から、徳川家康の天下取りを描く。「北近江合戦心得」は、浅井久政・長政の遺臣である遠藤与一郎が主人公となり、浅井家再興を胸に織田、豊臣の世を生きていく物語。「真田武士心得」の主人公は、名胡桃城事件で両親を失った実在の武士・鈴木右近で、徳川と豊臣の狭間で翻弄される真田家に仕えながら乱世を生き抜く姿が描かれる。

 それぞれ独立して楽しめる一方、あるシリーズの人物が別のシリーズに登場することもあり、三作を行き来することで戦国の人物や合戦が立体的につながっていく構成となっている。

 井原忠政は神奈川県出身。中央大学法学部法律学科卒業後、2000年に脚本「連弾・デュオ」が第25回城戸賞に入選し、経塚丸雄名義で脚本家デビュー。2016年に小説家デビューし、2020年から井原忠政名義で「三河雑兵心得」シリーズの刊行を開始。「北近江合戦心得」「真田武士心得」へと作品世界を広げている。

 第15回日本歴史時代作家協会賞は、2026年8月22日に選考会が行われ、8月24日に受賞作・受賞者が発表された。授賞式・受賞記念パーティー、受賞記念トーク&サイン会は10月16日に開催される予定だ。

■井原忠政コメント

なによりも、三作品が同時に評価されたことが嬉しく、光栄だと思います。天下獲りという事象を「三方向から描くことの意義」を考えつつ日々執筆しております。「その成果が、あのオチャラケかい!」との批評は御勘弁下さい。「エンタメで歴史を語って何が悪い?」を胸に、茂兵衛、与一郎、右近と共に前進して参る所存です。

■書誌情報
『足軽仁義 三河雑兵心得(一)』
著者:井原忠政
出版社:双葉社(双葉文庫)
※最新刊『退き口仁義 三河雑兵心得(十八)』

『姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉』
著者:井原忠政
出版社:小学館(小学館文庫)
※最新刊『尼子党忠義 北近江合戦心得〈八〉』

『真田武士心得〈一〉 右近純情』
著者:井原忠政
出版社:文藝春秋(文春文庫)
※最新刊『真田武士心得〈四〉 昌幸純情』は2026年10月6日発売予定

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