【漫画】桃太郎が婚活、お相手はまさかの……? 予想外の結末が描かれる『桃太郎嫁取騒動』

桃太郎が鬼を討伐したあと、次なる目標として掲げたのは花嫁の獲得だったーー。昔話の後日談をユーモアたっぷりに描いた漫画『桃太郎嫁取騒動』がSNSに投稿されている。犬・サル・キジといったお供を連れて婚活に挑む桃太郎であったが、どうやら結婚の道のりは想像以上に険しいようで……。
作者のひが野だいきちさんにとって、本作はオリジナル作品として初めて描いた漫画だという。創作のきっかけ、作中では語られなかった後日談など、話を聞いた。(あんどうまこと)
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ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
ひが野だいきち(以下、ひが野):小さい頃から絵を描くことが好きだったのですが、完全なオリジナル漫画を完結まで描いたことはなかったんです。そんななか漫画家の友人から出版社の編集者に自分の作品を読んでもらったという話を聞いて、とても刺激を受けました。
自分の漫画がプロの目から見てどう見えるのか知りたい。自分には太刀打ちできない世界だと思っていたけれど、それでも漫画制作をやってみたい。そのような思いで本作を執筆しました。
ーー作品のモチーフとして桃太郎を選んだ理由は?
ひが野:自分は何が好きで、どんな漫画を描いたらワクワクするのかと考えたなか、和風ファンタジーな作品を描きたいと思ったからです。そのなかで多くの人が知っている昔話「桃太郎」を題材に選びました。
ーー作品全体に漂うユーモラスで楽しげな雰囲気も魅力的です。
ひが野:幼い頃からギャグ漫画を読んでいて、読者が「面白い」「可笑しい」と思うような作品が好きなんです。『天才バカボン』をはじめとする赤塚不二夫先生の作品のように、登場人物たちによる楽しそうな生活を見ていると自分も楽しい気持ちになります。初めて漫画を描くなかで、自分も読んでいて楽しいと思える作品を描きたいという思いがありました。
ーーとくに印象に残っているシーンはありますか?
ひが野:冒頭の桃太郎が「どなたか僕と!!!/結婚してくださーい!!!」と叫ぶシーンです。唐突に叫び出す桃太郎に戸惑っているお供の子たちの表情、結婚したい気持ちに呼応しているような荒々しい波を描くのがとても楽しかったです。
ーー桃太郎のお見合い相手や鬼の娘など、女性キャラクターたちの「リアルな視点」も印象的です。
ひが野:女性たちは世界を救ったヒーローである桃太郎に対しても「旦那さんになったらどんな人なんだろう」としっかり分析しているところを意識しながら描きました。
そのなかで鬼の娘は思いをもって仕事をしていたりなど自立した面がありながら、結婚に夢を見ているといった「乙女な心」を持っている二面性を意識しました。
ーー婚活というシビアな道のりを描きながら、終始ポジティブな温度感が保たれていました。
ひが野:お供の子たちが常に桃太郎と一緒にいてくれることが大きいんだと思います。婚活パーティーで連絡先を交換できず『あしたのジョー』のように落ち込んでいる桃太郎に対してサルが「玉手箱でもくらったのか?」と話す1コマは象徴的なワンシーンかと。1人だと落ち込んでしまうような場面でも、少し俯瞰した立場でなごませてくれる人がいる。1人ではなく仲間とともに婚活に立ち向かっているという感じが、本作の楽しげな雰囲気に繋がっているのかもしれません。
ーー鬼の娘と桃太郎の、作中で描かれなかった後日談があれば教えてください。
ひが野:おばあさんとキジちゃんと鬼の娘の3人で、不定期に「女子会」が開催されていますね。そこでは、おばあさんのラブラブエピソードを何百回と聞かされる会になっている……という裏設定があります(笑)。
ーー初めて漫画を最後まで描き上げてみて、いかがでしたか。
ひが野:もう、信じられないくらい楽しかったです。とくにペン入れをしている時が楽しくて、描く中でどのキャラクターも生き生きして見えました。そのほか物語とは直接関係のないトカゲや鳥を背景に潜ませたりしているときも楽しかったですね。自分の手で1つの世界を作っている感じがして、ワクワクしながら作品を描けました。
ーー今後の目標を教えてください。
ひが野:『宇宙兄弟』(小山宙哉)のような「あたたかな登場人物による優しい世界」を描いた漫画が好きなので、読んだ人の心が軽くなるような、ワクワクできる楽しい作品を描いていきたいです。自分の作品によって読者の方が少しずつ幸せになって、いい世の中になっていってくれたらいいな、と願っています。




















