【漫画】狐を耳と尻尾で見分けるのはいやらしい? 人間が狐になりすますギャグ漫画『こんづくし』

【漫画】狐のいやらしい見分け方?

 ケンカに負けた狐は葉っぱになる……?? 人間の主人公が素性を隠し狐の学校に入学する、ギャグ漫画『こんづくし』の第9話がXにアップされた。「ウルトラジャンプ」にて連載中の本作を描くのは、森長あやみ(@morinaga_ayami)名義で活動する二人一組の漫画家、dynee氏とayami氏だ。

 今回はストーリーを担当するdynee氏と作画を担当するayami氏に、設定についてや気に入っているポイントなど、話を聞いた。(青木圭介)

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『こんづくし』(森長あやみ/集英社)

ーー『こんづくし』は、人間の主人公が狐の学校で学園生活を送る設定が印象的でした。設定を考えた経緯を教えてください。

dynee:本作は主人公が受験に失敗するところから物語が始まるんですけど、この設定は私の実体験をもとにしています。私自身、大学受験の前日に食中毒になりまして、受験を受けられなかったんです。なので、自分の経験からインスピレーションを得て考え始めたという、よくあるきっかけですね。

 また、特にコメディ漫画の場合、舞台が奇想天外だとそこがノイズになってしまい、内容が入ってこないことが多い気がするんです。現代の高い高校進学率を考えても、多くの人に馴染みのある場所として作品の舞台に学園を選びました。

 あとは、やっぱり動物が絡んだ企画は通りやすいというのもあるので、「私の経験」と「学園」「動物」を掛け合わせて設定を考えた流れです。

ーー「葉っぱになった狐」を中心にした不条理シュールギャグが面白かったです。漫画に登場するシュールなギャグはどのように考えていますか?

dynee:それは本当に、頭を抱えてとにかく考えるしかないと思っています……!

 本気で考えて考えてオチまでいって、それでも弱かったらまた最初から考える。その繰り返しですね。逆にオチから考えることもありますが、ギャグはとにかく精一杯頭を捻るしかないです。

ーー不思議な現象が起きた際の冷静なツッコミが、さらにギャグの魅力を際立たせているように感じました。

dynee:やっぱりギャグ漫画なので弱いギャグと強いギャグがあるんですけど、あんまり弱いギャグに過剰なツッコミをしないようにはしています。現実での会話もそうですけど、なんでもかんでも強くツッコんだり反応したりされると、少し疲れるじゃないですか。弱いところで強いツッコミを入れてしまうと、没入してくれていた読者が冷めてしまうかなというのもあるので、適切なトーンでの切り返しは意識していますね。

ーー第9話のなかで、お二人が気に入っているポイントを教えてください。

ayami:第9話だと、私は「きになるきつね」というタイトルが気に入っています。普通に「気になる」だけなのかなと思ったら、最後「木になる」っていう(笑)。全部ひらがなで書いてあって、好きなタイトルですね。

dynee:私はテンポ感が気に入っているのと、あとはオチもよかったかなと思っています。読者の皆さんが予想していたより、残酷なオチになったのではないでしょうか。私は笑う対象への共感を一旦シャットダウンしたところに立ち上がってくるのが、ギャグ漫画の笑いだと思っています。なので、笑っていいのか恐れていいのか、一瞬戸惑うような反応を読者の皆さんから引き出せたので、いいオチができたと感じていますね。

ーーayami氏とdynee氏がコンビでの漫画制作を始めたきっかけは?

ayami:私たちは高校の同級生ではあったんですけど、元々は別で同人活動なんかをしていたんです。でも、dyneeの方が、何回も読みたくなる漫画を描くなというのはあって。でも画力が足りなくて世に出ないというのはもったいないと思ったので、じゃあ組んでやるかという感じで一緒に漫画を作り始めました。

dynee:助けられております(笑)。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

dynee:賛否はありますが、今はもう生成AIで大量にモノが出力できる時代です。そうなると、我々に求められているのは、やっぱり量よりも“質”なんだろうと思います。それこそさっきayamiが言ってくれたみたいに、何回も読みたくなる漫画を作るとか。時代を通じてって言うと大風呂敷かもしれませんが、20年、30年経っても意味がわかる、面白く読んでもらえる漫画を作るとか。『こんづくし』も含めて、すぐに風化しない耐久性がある作品を作っていきたいなと思っています。

ayami:私としてもdyneeと同じ意見で、何度も読んでもらえるような漫画を描いていきたいという気持ちがあります。そのうえで、作画担当としてのプレッシャーも常にあるので、まずは目の前のお仕事を精一杯頑張ることを心がけて日々描いています!

■『こんづくし』最新コミックス第3巻は6月18日(木)発売!
書籍情報はこちらから▼
https://www.s-manga.net/items/contents.html?isbn=978-4-08-894262-9

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