【漫画】庭先の切り株から“少女”が生えてきた? ピクミンから着想を得た、夏の日の一幕『くさはえる』

夏のとある日、庭先の切り株のわきに生えてきたのは植物のような女の子。主人公・耕次は彼女を「このは」と名付け、一緒にごはんを食べたり、映画や漫画を楽しんだり、少しずつ関係を育んでいく。そんな漫画『くさはえる』がSNS上に投稿されている。
このはが成長していくなか、些細な出来事をきっかけにすれ違う2人。そんなときに耕次は倒れてしまい……。果たして2人の関係はどのように変化していくのか。
まるで木陰でゆっくりと過ごす時間のような心地よさを覚える本作。創作にあたりインスピレーションを受けたもの、作品の背景にある思いなど、作者・こうがさん(@Kouga_ss)に話を聞いた。(あんどうまこと)
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ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
こうが:TVゲーム『ピクミン』ですね。シリーズ初作品が出たころは近所のレンタルビデオ店にある試遊台へ何度も足を運び、購入後は毎日プレイしていました。当時流行った主題歌の「愛のうた」も良い曲で、献身的なピクミンたちの姿が重なる歌詞は印象に強く残り、今でも時折聴いています。
私の描く漫画には植物が度々登場しますが、もしかしたら『ピクミン』や「愛のうた」から受け取ったものを私なりに解釈して形にしたのが本作なのかもしれません。
ーー本作を描くなかで印象に残っているシーンは?
こうが:このはが耕次を助ける場面ですね。このはの変化を象徴する重要なシーンですが、登場人物が傷つくシーンは描き手の心理的負担も大きいので。様々な意味合いで印象に残っています。
ーー作中で庇(ひさし)やテント、麦わら帽子など、日陰を生み出すものがモチーフとして用いられていました。
こうが:日差しを遮るだけなら帽子だけでもよかったのに、耕次があえて庇をかけたのは、このはを人として見た耕次のやさしさなのかもしれません。また、強くテーマを意識して描いたわけではありませんが、失敗に厳しい昨今の社会を年々上昇する酷暑に置き換えたことも背景にあります。
人間ひとりで生きていくことは難しいので、時には日陰を作ってくれるような隣人が必要ではないかという内なる思いが本作に表れたのかと思います。
ーー耕次とこのはは血のつながりはないものの、一緒にご飯を食べるなど家族のような関係に見えました。
こうが:私の住んでいる場所は田舎で、野外で親族や友人と作業をする機会がよくあります。時には1日がかりの作業もあり、そんな日は昼食やおやつ休憩の際に日陰に集まって雑談をしたり、ぼーっとしたりします。私はその瞬間が結構好きで、本作でも自分が体験した関係の中で生まれる会話や空気感を出せるよう意識して描きました。
ーー耕次の名前の由来について教えてください。
こうが:たぶん親か親戚が生粋の農家なんだと思います。耕次は次男なので、就職を機に近隣の市町へ引っ越して、今に至ります。
ーー今後の活動について教えてください。
こうが:数年前に描いたSFの読切がかなり好評で嬉しいのですが、それ以降スケールの大きい新作を求められるようになりました。もちろん過去作も気に入ってはいますが、個人的にはこじんまりした物語も好きなので、商業活動・同人活動に関わらず本作のような規模の連載作品を作れたら良いなと思っています。




















