板垣李光人「北川景子さんから“息子”として読み聞かせてもらいたい」絵本『ボクのいろ』発売記念レポート

俳優の板垣李光人が11月8日に、代官山蔦屋書店で行われた絵本『ボクのいろ』発売記念の読み聞かせイベントに出席した。イベント前に開催されたメディア向けの記者会見で、絵本作家デビューを果たした心境などを語った。
「自分の肩書きに“絵本作家”が加わるとは……」
板垣李光人は2002年生まれの俳優。映画『八犬伝』、『はたらく細胞』、『陰陽師0』で第48回 日本アカデミー賞 新人俳優賞を受賞。2025年は、ゴールデン帯連続ドラマで初主演を務めたカンテレ・フジテレビ系ドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』のほか、現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』にも出演中。俳優業のかたわら、アートの分野でも個展を開催するなど、多彩な才能を発揮している。
そんな板垣が手がけた絵本『ボクのいろ』は、真っ白なからだを持つ不思議な生き物“ヌル”が、「どうしてボクだけ色がないの?」と悩みながらも、色とりどりの世界でさまざまな出会いや経験を通して“自分の色”を探していく物語。2025年4月に絵本投稿サイト「よみきかせキャンバス」でデジタルで発表された作品に加筆修正し、描き下ろしを加えて、11月6日に書籍として発売された。
報道陣の前に登場した板垣は「絵本作家デビューの日ということで、たくさんの方々に来ていただけて、すごくうれしいです」と笑顔であいさつ。 「まさか自分の肩書きに“絵本作家”が加わる日が来るとは思っていなかった」と話し、「芸能界でもそう多くはない肩書きをいただけるのが本当にうれしいです。自分の描いた作品が、自分の手元だけでなく多くの方のもとに届くと思うと、喜びでいっぱいです」と喜びを語った。
会見中には絵本の読み聞かせを行うシーンもあり、多くのカメラに囲まれ「恥ずかしいですね……」と照れ笑いを浮かべる一幕もあった。読み聞かせを終えると「変な汗が出てきました」と笑みを見せ、会場を和ませた。また「保育園とかで子どもに囲まれた状況での読み聞かせなら分かるんですけど、こんな大勢の大人たちに囲まれての読み聞かせは後にも先にもないだろうなと思いながら、噛み締めておりました(笑)」とこぼし、笑いを誘った。
発売前から話題となり、重版が決定していることが決まっている今作。はやくも次作への意欲を問われると「描いていいんだったら(笑)。次に描かせていただけるなら……少し怖い絵本とかあるじゃないですか。ああいった大人向けの絵本にも挑戦してみたいですね」と創作への意欲をのぞかせた。
『ばけばけ』母上役・北川景子に「読み聞かせてもらいたい」

記者から「共演者に絵本を渡したい人は?」と質問が飛ぶと、「『ばけばけ』で共演している北川景子さんにお渡ししました。お子さんがいらっしゃるのですが、この本がデジタル版で発表されていた頃から『ねえ、これいつ発売されるの?』と聞いてくださっていて。その時は『紙の本では発売していないんです』とお話ししていたのですが、今回こうして出版されたので、いの一番にお渡ししました。北川さんは『ばけばけ』では僕の母上役なので、息子としてこの絵本を読み聞かせてもらいたい(笑)」と答え、記者の笑いを誘った。
最後にメッセージとして「小学校、中学、高校、大学、社会人…と様々な場面で、一人でいるよりも集団にいることで安心を感じられると思います。ただ、その集団に少しでも自分がはみ出していると感じると、それが劣等感を感じることにつながることもある。でも、この絵本の主人公・ヌルのように、自分だけの経験を重ねていけば、それは何事にも代えがたい大切なものになる。そして、その経験を持つことは『自分を愛すること』につながると思います。人生でさまざまな経験をしてきた方なら、大人でも共感してもらえると思いますし、小さな子どもたちにとっては、いつか訪れるその時の“転ばぬ先の杖”のような一冊になればうれしいです」と締めくくった。
■書誌情報
『ボクのいろ』
作・絵:板垣李光人
定価:1,650 円(税込)
発売日:2025 年 11 月 6 日
発行所:株式会社 Gakken




























