『鬼滅の刃 無限城編』で注目! “ロック”すぎる鬼、上弦の肆・鳴女の壮絶すぎる過去とは?

上弦の肆・鳴女の壮絶すぎる過去とは?

無惨に襲い掛かった命知らず!? 鳴女の壮絶な過去

 同書によると、人間だった頃の鳴女は琵琶の奏者で、博打ばかりしている夫と暮らしていたという。元々経済的に困窮していたが、あるとき博打の種銭を欲した夫に演奏用の着物を売り払われてしまう。そこで鳴女は逆上し、夫を自らの手で殺害するのだった。

 ここまでは夫の悪癖に人生を狂わされた哀れな女性という見方もできるが、鳴女の異常性はこの先にある。夫を手にかけた直後に演奏した琵琶が客に好評だったという体験を経て、演奏前に人を殺めるという猟奇的な習慣を身につけたのだ。

 そしてたまたま無惨をターゲットにして襲い掛かったところ、返り討ちにされてしまい、鬼になったという。

 鬼の中には同情に値する過去の持ち主も多いが、よりよい演奏のために他人を犠牲にするという生きざまはなんとも自分勝手。同じ上弦の鬼でいえば、歪んだ被害者意識で犯罪を繰り返していた半天狗や、自身が信じる芸術のために子どもたちを殺めていた玉壺に近いのではないだろうか。

 とはいえ無惨を標的に選ぶという無謀さも含めて、鳴女の破天荒な生き方に魅了されてしまうファンも少なくないようで、「ロックすぎる鬼」として愛されている。

 普段は無口で目立たないものの、実は誰より強烈な本性を隠し持っている鳴女。もし劇場版の続編で何らかの掘り下げがあれば、大きな盛り上がりを見せそうだ。

 

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