『蛇にピアス』から22年、金原ひとみ『情熱大陸』で語った使命 「次世代の作家のためにできることはしたい」

作家・金原ひとみが出演する『情熱大陸』が、MBS/TBS系全国ネットにて6月22日に放送された。番組では、自宅での執筆、出版社との韓国取材、そして父・金原瑞人との本音トークまで、金原の日々に密着している。
6月22日(日)よる11時放送
MBS/TBS系 #情熱大陸衝撃のデビューから22年!
この世界をサバイブするため、書く pic.twitter.com/iDNZ8fzEc3— 情熱大陸 (@jounetsu) June 15, 2025
文壇の重鎮になりましたねというインタビュアーに、まだ中堅ですと微笑み返す金原。番組では、彼女のもつ作家としての使命感に迫っている。

最新作『YABUNONAKA—ヤブノナカ—』(文藝春秋)は、男性による女性への性的搾取という現代的なテーマを扱った500ページ超の長編小説。金原は本書について「性加害は、受け手によって印象が変わる。できるだけ自分の書けるキャラクターを盛り込んでいきたい」とコメントしている。
文芸誌『すばる』(集英社)では新連載「アディショナルライフ」もスタートしている。未来に希望の持てない女子中学生が主人公。金原自身、小中学生時代に不登校を経験している。父であり翻訳者である金原瑞人と酒を酌み交わす場面では、お互い思わず本音が漏れる。
作家活動を通して、業界の悪しき風習、男女の対等ではない力関係といった問題がなくなっていけばいいと話す金原。次世代の作家のためにできることはしたい、とも。
デビュー作『蛇にピアス』(集英社)の刊行から22年。10月には第35回柴田錬三郎賞を受賞した恋愛小説『ミーツ・ザ・ワールド』(集英社)の映画公開も待たれる。金原ひとみのこれからに、ますます目が離せない。
放送はTVerで6月29日(日)22:59まで視聴することができる。