「パンどろぼう」シリーズ・柴田ケイコが描く、命を守るための絵本『ぶたすけのラッパ』

「パンどろぼう」や「パンダのおさじ」などで知られる人気絵本作家・柴田ケイコがイラストを手がけた絵本『ぶたすけのラッパ』(ポプラ社)が、6月4日に発売された。
本書は、車中に取り残されたこどもが自ら助けを求める手段としてクラクションを活用することを啓発するプロジェクト「#たすけてブーブー」の一環として生まれた絵本。
「#たすけてブーブー」プロジェクトは、近年多発しているこどもの車中置き去り事故に対し、クラクションを鳴らして周囲に異常を知らせる行動を普及させる目的で発足。2025年時点でも複数の事故が発生しており、JAFの調査では、54.9%の人が「こどもを車内に残した経験がある」と回答するなど、深刻なリスクが浮き彫りとなっている。安全装置の義務化なども始まっているが、コストや作動条件の制限もあり、根本的な解決には至っていない現状に対し、こども自身が自衛できる手段として「クラクションを鳴らす」行動を絵本を通じて広めようという試みである。
絵本『ぶたすけのラッパ』では、森のほいくえんに通うぶたの男の子「ぶたすけ」が主人公。いつも「ブー!」と元気にラッパを鳴らすぶたすけが、ある日ほいくえんバスの中に閉じ込められてしまい、そこでラッパを使って助けを求めるという物語を通して、クラクションの重要性を子どもたちが自然に学べる構成となっている。
また本プロジェクトでは、絵本の刊行と連動し、「#たすけてブーブー」ステッカーも制作。クラクション周辺や車内に貼ることで、こどもたちがクラクションを鳴らすという行動を認識しやすくなるよう配慮されたアイテムである。ステッカーは一部書店での配布に加え、プロジェクト公式サイトからもダウンロードが可能となっている。
■書誌情報
『ぶたすけのラッパ』
作:やまざきひろし
絵:柴田ケイコ
定価:1,300円(税抜)
発売日:2025年6月4日発売
出版社:ポプラ社






















