『カイジ』の人気スピンオフ『1日外出録ハンチョウ』理想的な”大人”の休日? 【2025.5.13 週間漫画ランキング】

『ハンチョウ』は理想的な”大人”の休日?

 5位には、2025年に連載15周年を迎えた、加藤和恵による『青の祓魔師』32巻が名を連ねた。昨年1月からおよそ7年ぶりとなるアニメ第3期の放送があり、少し間を空けて10月からは2クール連続のアニメ第4期も放送された。

 ケンカっ早く傷の絶えない奥村燐は、青い炎によって人間を大量に殺戮した魔神サタンの落胤だった。ある時、感情の高ぶりによりサタンから受け継いでしまった力が溢れ、養父である藤本獅郎が命を落とすきっかけを作ってしまう。悪魔、そしてそれらを祓う祓魔師の両陣営から睨まれることになった燐は、監視の名目、なにより本人の強い意志から祓魔師を目指すことにーー。サタンに恨みを抱える人々からの逆風を受けながらも、着実に祓魔師として認められながら成長していく物語だ。

 サタンとユリ(燐の母)の出会い、”青い夜”に何があったのか、など過去の出来事も少しずつ明るみになり、32巻と長編に差し掛かり佳境を迎えつつある本作はメモリアルイヤーに相応しい盛り上がりを見せている。


 10位は松井優征による『逃げ上手の若君』20巻(集英社)。最新刊では七難八苦もいいところ。主人公・時行は戦に破れただけでなく、武士達の不満を代表して後醍醐天皇に物申すと、天皇の怒りを買ったのか「ジュンサイ」に合うおかずを献上できなければ死罪となんともな無茶振りを振られることに。果たして時行はこのピンチをどう乗り切ったのか。

 今週のランキングでもジャンプ作品が多数登場している。ジャンプ作品といえば『DRAGON BALL』の名前をあげる人も多いだろう。そんな『DRAGON BALL』の「連載40周年記念プロジェクト」が先日始動した。


 鳥山明と40年来の親交があったという『電影少女』『I”s』の桂正和に始まり、今週のランキングにも登場している『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平、『青の祓魔師』の加藤和恵、『逃げ上手の若君』の松井優征、さらには『SLAM DUNK』の井上雄彦に『ONE PIECE』尾田栄一郎といった名だたる漫画家らがこのプロジェクトに参加。『DRAGON BALL 全42巻セット Double Cover Box』が、「ジャンプ」を代表する作家達による単行本カバー描き下ろしで発売される。それぞれの作家の持ち味が遺憾なく発揮され描かれた悟空達は、自宅の本棚に並べるだけでなく額縁に入れて飾りたくもなるだろう。


 話を戻して今週のランキング7位は、2015年、2016年にアニメ化されたあきづき空太による『赤髪の白雪姫』27巻(白泉社)。「あきづき空太デビュー20周年記念」として、「赤髪の白雪姫原画展」が各地で開催されてきたが、6月7日から7月6日にかけて名古屋・テレピアホールにて開催される名古屋巡回展をもってフィナーレを迎える。原画だけでなく、キャラクターが身につけている衣装の再現やアクリルスタンドなどが並ぶ。原作を読んでからいけば大興奮の1日となること間違いなしだろう。

※参考:日販「週間ベストセラー」https://www.nippan.co.jp/ranking/weekly/

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