『SPY×FAMILY』ダミアンはなぜ人気? 「ツンデレ具合」と「いざという時の男らしさ」に注目

 国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの息子ダミアン。イーデン校のクラスメイトの中でもアーニャと絡みが多く、そのツンデレ具合から、アニメ放送時には「#ダミアニャ」がSNSで話題となったほど本作のなかでも人気のキャラクターだ。

 本稿では、いざという時に見せる男らしさと、クラスメイトからも慕われるリーダーシップ、子供らしい要素など、ダミアンの人気の理由を考察する。

ピンチの時に見せる男らしさとクラスメイトからの人望の厚さ

 ダミアンの男らしさを象徴するエピソードといえば、コミック11巻収録のMISSION:69で社会科見学の移動中に起きたバスジャック事件だ。犯人から爆弾(実際には脅し用のニセモノ)を取りつけられてしまったアーニャを助けるため、自ら人質になると申し出たダミアンの姿は、シンプルにかっこよく、さながらヒロインを守るナイトのようだった。犯人の心を読んで爆弾がニセモノだと分かっていたアーニャも、自分のために体を張ったダミアンに対しては思わず「……じなん...」と声に出してしまうほどで、このエピソードのクライマックスシーンとなっている。

 他にも、ドッジボールのクラス対抗戦エピソードでは、数々の球技大会を総ナメにしてきたビル・ワトキンスの豪速球を、自身の身体で受け止めてアーニャをかばう一面や、学年最速で星(ステラ)を獲得した彼女に対するクラスメイトたちのやっかみを一蹴する一幕も。こうしたアーニャに対するツンデレ具合や、いざという時のナイト感こそダミアンの魅力と言えるだろう。

 クラスメイトのエミールとユーインが、こうしたダミアンの男気に一目をおき、家来のように付き従っている点もポイントだ。MISSION:95のダンスパーティーのエピソードで、ダミアンが彼のダンスパートナーになりたい女生徒たちに取り囲まれた際には、彼らが進んで「ダンスパートナー選考会」を開催。「俺は誰とも踊らない」と主張するダミアン自身さえも黙らせ、クイズや障害物レースなどとても即席とは思えない競技内容で「ダミアンさまにふさわしいダンスパートナー」選別を繰り広げた。

 またMISSION:113では、彼らがダミアンに自分たち以外の友達がいる可能性があることにショックを受けるシーンも。こうした言動から、エミールとユーインがかなりダミアンを慕っていることが伺える。いざという時の男らしさと、女性だけでなく男友だちからも慕われる人望。少年漫画の主役要素が盛りだくさんなキャラクターと言えるだろう。

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