「超スポ根じゃん!」TVアニメ放送で話題の『ウマ娘 シンデレラグレイ』熱血展開すぎる原作漫画の魅力

アニメでも再現? 迫力に満ちたレース描写
さらに『シングレ』ならではの魅力となっているのが、迫力に満ちたレース描写。作画を担当する久住太陽は力強いタッチの漫画家で、人物描写もあまり美少女キャラ的ではなく、どちらかといえば野性的な描き方だ。
とくにレース中に闘志を燃やす姿において、その持ち味は最大限に発揮される。連載が始まった当初はやや控えめな表現だったものの、物語が進むにつれて熱量を増していき、ときには読者に恐怖を感じさせるほどの迫力を生むことに。鋭く光る眼光、滝のように流れ落ちていく汗などと相まって、まるで命の奪い合いをしているような雰囲気だ。
こうした原作の魅力を再現するためか、今回のアニメ化では、スタッフが「かわいさ」より「熱さ」を重視していることが見て取れる。第2話で描かれたフジマサマーチとオグリキャップの一騎打ちでは、原作さながらの鬼気迫る表情が描かれており、フジマサマーチがスパートをかける瞬間に瞳が血走っていく演出も再現されていた。
また今までの『ウマ娘』のアニメでは、OP曲は主人公格のキャラクターを演じている声優が歌うのが通例だった。しかし『シングレ』では、ロックバンド[Alexandros]による疾走感あふれる楽曲『超える』が主題歌となっている。
その一方でED曲は「オグリキャップ(CV.高柳知葉)」が歌っているものの、作詞・作曲はロックバンド・リーガルリリーのたかはしほのかが担当しており、青春の切なさを感じさせるような楽曲となっている。
こうしたOP、EDの布陣ひとつとっても、同作を万人向けのスポ根アニメとして多くの人に届けようという制作陣の意気込みが感じられる。
「いわゆる美少女コンテンツは少しニガテ……」という人も、騙されたと思って作品に触れてみてはいかがだろうか。
























