『ボールパークでつかまえて!』アニメ放映開始 プロ野球開幕に沸く今こそ抑えておきたい観戦の醍醐味

『ボールパークでつかまえて!』アニメ開始

 野球場を舞台に様々な人間模様が描かれる『ボールパークでつかまえて!』(須賀達郎)。2025年シーズンプロ野球開幕日の3月28日から4日遅れの2025年4月1日に待望のアニメ第1話が放映された。  これまで1度も優勝したことのない万年Bクラスのプロ野球球団、千葉モーターサンズ。そのホームグラウンドであるモーターサンズスタジアムで働く人達や球場に通うファン達の日常を描いた物語だ。会社での社畜生活からの癒しを求め、足繁く球場に通う熱心なモーターサンズファン・村田と、ビール売り子のギャル・ルリコの出会いから物語はスタートする。

ボールパークを彩る様々な人間模様が織りなすドラマ

 アニメ第1話では野球観戦に訪れた村田に対しておちょくるような仕草で絡んでくるルリコが、実はウブな純情ガールだったという見た目とのギャップが楽しい。さらには、自分のような底辺サラリーマンがプロ野球選手に「頑張れ」と応援するなどおこがましいと卑屈になる村田に対してルリコが届けた言葉は原作同様、大きな見所となっている。ぜひアニメならではの臨場感を楽しんでもらいたいところだ。

 『ボールパークでつかまえて!』には球場を訪れたくなる気持ちにさせてくれる、現地でしか味わえない野球観戦の醍醐味が詰まっている。熾烈な競争を勝ち抜いたプロ選手達が創り上げる試合そのものが魅力的であることは勿論だが、球団を支える様々な職種の人々の活躍にも注目して欲しい。

 ビール売り子や売り子をサポートするチェッカー、売店のスタッフに着ぐるみの中の人。さらにはウグイス嬢や警備員、ボールボーイに選手のユニフォームを洗うクリーニング屋さん等々、実に多種多様な人間が関わっている。そんな人達のリアルな息遣いを感じられる、それが本作の真骨頂なのだ。

リアルのプロ野球観戦とリンクして楽しめる臨場感

 基本的に1話完結型で描かれるリアリティ溢れる描写は現実世界のプロ球団ともリンクする。原作のとある回でルリコが同僚のビール売り子に売り子活動のPRにもなるしオススメ、という話を聞いてインスタグラムを始めようとするエピソードが描かれているのだが、実在する球団にもビール売り子チームの公式インスタグラムがあったり球団ホームページにビール売り子名鑑が載っているのだ。(参考:https://jingu-stadium-gourmet.com/uriko/

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