俳優・窪塚愛流「自分はどんなときでも等身大」ありのままに語った、家族と友人へのリスペクト

窪塚愛流、家族や現在への思いを聞く

ーー また写真集には、窪塚ファミリーで『呪術廻戦』のコスプレをしたときの写真も収録されています。

窪塚: 今までハロウィンでコスプレをした中でも一番クオリティの高い撮影ができて、家族もテンションがすごく上がっていました。自分はこれまで、家族にしてもらうことばかりで、僕から何かをしてあげる機会はほとんどなかったのですが、今回は皆さんの協力もあり、家族が今まで見たことがないくらい楽しそうに笑っている姿を見ることができました。

ーー 愛流さんは「狗巻棘」のコスプレをされていますね。棘を選んだ理由は?

窪塚: いや〜、これは「ついに」なんです(笑)!

ーーついに?

窪塚: この恒例のハロウィンイベントって、家族の中でも僕には意見を言う権利がほとんどなくて(笑)。もともと母が「ハロウィン好き」なのがきっかけで始まったのですが、妹が乗り気じゃないと撮影が進まないので、妹の好きな作品が優先されるようになっていて。だからこれまでのハロウィンでは、『アンパンマン』や『セーラームーン』『魔女の宅急便』など、妹の希望した作品が選ばれて。主要キャラも、妹が担当することが多かったんです。

僕も「好きなキャラクターのコスプレがしたい!」と思ってはいたのですが、僕が好きな『ONE PIECE』とかは家族がよく知らなくて、なかなか実現できませんでした。

ーー なるほど。

窪塚: そんな想いを抱えながら過ごしていたのですが、僕が高校生のときに『呪術廻戦』にハマって。AirDropに表示されるスマホの名前を「しゃけ」に変えたんです。

ーー棘が返事をするときのセリフですね。

窪塚: そうです(笑)。すると、家族から「この『しゃけ』って何?」と聞かれて、『呪術廻戦』の話をするようになり…そこから1年後くらいに家族もハマってくれて、妹も気に入ったことで、ついに「今年のハロウィンは『呪術廻戦』にしよう!」と決まりました。だから、このハロウィンは今までで一番楽しかった(笑)!

ーー ついに愛流さんの希望が実現したんですね(笑)。

窪塚: しかも、コスプレするキャラも「『しゃけ』にしてたから、棘ね」という流れで、僕が狗巻棘のコスプレをすることに決まって。父も、これまではサブキャラを任されることが多かったのですが、このときは人気キャラの五条悟をやることになって、家族全員がめちゃくちゃノリノリ(笑)。家族全員が本当に良い顔をしている写真が撮れて、それが写真集に収められたことがすごく嬉しいです。

ーー改めて完成した写真集を見て、いかがでしょうか?

窪塚: 今見てみると横須賀で撮影した写真は、舞台に出演する前に撮影していて、比べてみるとどこか幼さも感じます。舞台中の写真では役もあってやつれたようなシャープな印象ですが、表情もどこか違っていて。20歳の1年間を撮影していただきましたが、体感では3ヶ月くらい、濃厚な時間だったし、常に考え続けた一年でした。

 それくらい濃い経験をした20歳というこの年に撮れてよかったと思います。そんな濃い瞬間を切り取りつつ、今までの人生で大切な場所を巡らせていただきました。衣装も私服を着ているカットも多くて。だから、この写真集は僕の人生を覗き見しているような一冊になったと思ってます。

 この写真集を撮影したことで、自分も新たに変わったと思います。単に写真集を撮ったわけではなく、この撮影を通して今の自分がいる。自分にとって大切なストーリーが詰まっているような写真集になるように作っていましたが、今になってみると、この撮影自体が自分にとって大切なものになりました。

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