AIは書く仕事を奪うのか アメリカン大学名誉教授か明かす『書くことのメディア史』に注目

ナオミ・S・バロン『書くことのメディア史』が発売

 アメリカン大学名誉教授の言語学者、ナオミ・S・バロン(Naomi S. Baron)の著書『書くことのメディア史——AIは人間の言語能力に何をもたらすのか』(亜紀書房)が、3月21日に発売される。

 本書は、古代ギリシアのアルファベット誕生から、現代における生成AIの進化まで、「書くこと」と人類の関係を考察した一冊。ChatGPT, DeepL, Grammarly, Copilot, DALL-E2, MidjourneyといったAIツールがもたらす影響を踏まえ、 「AI文章生成は、書くことを仕事とする人々の職を奪うのか」など、「書くこと」の未来を問い直す一冊だ。

 著者のナオミ・S・バロン(Naomi S. Baron)は言語学者。アメリカン大学名誉教授で、長年にわたりIT技術が言語に及ぼす影響の研究をおこない、アメリカ記号学会元会長も務めた。現在も、コンピューターやモバイルデバイスの黎明期からAIまで、テクロノジーによる読み書きの変遷について考察を続けている。著書に『How We Read Now: Strategic Choices for Print, Screen, and Audio』(2021年)、『Words Onscreen』(2015年)、『Always On』(2008年)などがある。

【目次】

 序章 人間の書き手、AI言語ソーセージ製造機と出会う

第Ⅰ部 書く練習
 第1章 読み書きの力を求めて
 第2章 人間が書く、そして書き直す理由
 第3章 英作文とその余波

第Ⅱ部 もし機械に書くことができるならば
 第4章 言語マシンの夢
 第5章 自然言語処理というソーセージ製造機
 第6章 機械翻訳、再び浮上

第Ⅲ部 コンピューターが書く時代
 第7章 機械が著者になる
 第8章 AI、書く仕事に乗り出す
 第9章 AIの創造性

第Ⅳ部 コンピューターと連携する時代
 第10章 ジーヴズとしてのAI
 第11章 人間とAIの共生
 第12章 私たちは常にAIを歓迎するか

 終章 人間が著者であることが重要な理由

 謝辞
 訳者あとがき
 原注
 参考文献
 主要キーワード
 図版出典

書籍情報

『書くことのメディア史 AIは人間の言語能力に何をもたらすのか』
著者【著】ナオミ・S・バロン【訳】古屋 美登里、山口 真果
価格:3,960円(税込)
発売日:2025年3月21日
判型:四六判
製本:上製
頁数:536頁
ISBN:978-4-7505-1867-1
出版社:亜紀書房

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