社内でキレて雰囲気最悪……話題書から学ぶ『「言ってしまった」「やってしまった」をリカバリーするコツ』

■Dワードを使ってしまった後のリカバリー方法

 こんなDワードを口走った際のリカバリー法として、本書は「というのも」を、その後に続けて、明確に理由を続けて話す手法をすすめる。

 先述の例でいえば、

「次の週末、映画に行こうよ」
「でも、混んでいるんじゃない? “というのも”今話題の映画が封切られたばかりだからさ…」

 と続ける。

 ネガティブな言葉で始めたとしても、「というのも」で強引に、「ネガティブに始めたのは理由があるんですよ」と続けるだけで、「それはそうだな」と相手は納得しやすくなります。納得を感じると、最初の否定された言葉が気にならなくなる。セルフリカバリーできるわけだ。

 こんな感じで、具体例を交えたリカバリー法が、数多く載っている。一つひとつのノウハウも使えるが、節々で説かれる「コミュニケーションには失敗がつきものだけれど、リカバリーを通して、よりよい関係をつくることができる」「コミュニケーションで一番大事なのは、あなたが”良い気分・良い状態”であるということ」といった心構えを優しく解いてくれるのも、何だかホッとさせてくれる。

 備えあればうれいなし。言ってしまったり、やってしまったりしたときに備えて、一読しておくことで、ムダな炎上は最小限に止められるに違いない。「でも……」なんて思わずに。

 

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