漫画『名探偵コナン』で話題の「長野県警」とは? 新作映画前に見ておきたい重要エピソードをおさらい

『名探偵コナン』話題の“長野県警”を解説

降谷零(安室透)との関係にも注目の諸伏高明

 そんな敢助と由衣のもうひとりの幼なじみである諸伏高明も長野県警のメンバーだ。敢助とは幼なじみでありながらライバルとしての側面も併せ持っており、粗暴な敢助に対して高明は穏やかで知的な言動を重ねる。敢助とは顔を合わせる度に張り合っているものの、事件解決の際には抜群のコンビネーションを魅せることもあり、『隻眼の残像』においても敢助との息の合ったコンビネーションに期待できそうだ。

 そんな高明の弟、諸伏景光は『名探偵コナン』という物語の根幹にも関わる重要なキャラクターである。景光は工藤新一を幼児化させた黒の組織に“スコッチ”のコードネームで潜入していた警視庁公安部の警察官であった。景光は組織にスパイで潜入していることが露見してしまい、情報漏洩を恐れ自殺。殉職してしまった。景光は同じく組織に潜入している降谷零(安室透)と幼なじみの親友だった。降谷は『隻眼の残像』にも登場予定で、降谷と高明の関係の深まり、ひいては景光との過去のエピソードが明らかになることにも期待したい。

 大和敢助、上原由衣、そして諸伏高明はそれぞれ歴史上の偉人をモデルとして生まれたキャラクターである。大和敢助は武田信玄の軍師である武将・山本勘助を。上原由衣は武田信玄の側室である諏訪御料人とその関連作品を。そして諸伏高明は『三国志』に登場する軍師・諸葛亮をモデルとしている。特に高明は作中で度々『三国志』で登場するフレーズや中国の故事を由来とした言葉を会話に織り交ぜており、彼らが登場するエピソードについては日本史や『三国志』も知っているとより一層楽しむことができるはずだ。

 『隻眼の残像』はもちろん『名探偵コナン』本編において今後も重要な存在として描かれ続けるであろう長野県警のメンバーは、今最も注目するべき『名探偵コナン』キャラクターたちだと言えるだろう。

■公開情報
劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』
4月18日(金)全国東宝系にて公開
キャスト:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、高田裕司、速水奨、小清水亜美ほか
原作:青山剛昌『名探偵コナン』(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:重原克也
脚本:櫻井武晴
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテインメント
配給:東宝
©2025 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
公式サイト:http://www.conan-movie.jp

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