漫画『名探偵コナン』で話題の「長野県警」とは? 新作映画前に見ておきたい重要エピソードをおさらい

『名探偵コナン』話題の“長野県警”を解説

 『週刊少年サンデー』(小学館)の連載はもちろん、アニメ、そして劇場版シリーズと各メディアで国民的人気を誇る『名探偵コナン』シリーズ。4月18日公開の劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』では、人気キャラクターである長野県警のメンバーが主軸となることがメインビジュアルや予告編などで明らかとなっている。『名探偵コナン』における長野県警とは一体どんな存在なのか。本稿では改めて原作コミックにおける長野県警組の情報や活躍を振り返ってみる。

※以下、『名探偵コナン』原作コミックのネタバレが含まれます。

劇場版『名探偵コナン 隻眼の残像(せきがんのフラッシュバック)』特報

「風林火山」は『隻眼の残像』鑑賞前に必読

 まずは『隻眼の残像』でも最も重要な鍵を握る存在となるであろう大和敢助から。大柄で隻眼、長髪に無精ひげを生やして杖をつく刑事には似つかわしくない風体と、乱暴でガサツ、そして物騒な言動をしがちな性格から不審者に間違えられてしまいがちな敢助だが、推理力は『コナン』シリーズの中でもトップクラス。原作86巻、87巻に収録された「県警の黒い闇」のエピソードでは、犯人候補となり仲間たちから指名手配をされてしまうものの、真犯人を出し抜き、自分への嫌疑を見事に払いのけた。その洞察力はコナンにも向けられていて、コナンを「とんだ化け物」と称し、眠りの小五郎を牛耳っているのがコナンであることを見抜き、積極的にコナンを捜査に引き込むなど、コナンの才能を買っている。『隻眼の残像』では敢助が隻眼になってしまった原因である雪崩事故の真相が明かされることとなりそうで、この過去が原作コミックにおける大和の設定にもフィードバックされることに期待したい。

 敢助の幼なじみであり、同時に敢助の部下でもある上原由衣は敢助にはやや劣るものの、十分に聡明な刑事だ。登場初期は由衣自身の境遇や敢助との関係性も不安定だったこともあり冷徹なキャラクターとして描かれていたが、登場回数を重ねるたびに人間味を帯び、愛くるしさがあふれるキャラクターとなっていった。特に幼なじみであり、由衣にとっての想い人でもある敢助とのやり取りは『名探偵コナン』らしい幼なじみカップルのラブコメの王道を往くようだ。

 大和敢助、上原由衣が共に初登場した「風林火山」のエピソードでは、上述した通り雪崩事故に巻き込まれた敢助が、その後半年間行方不明であったことや、雪崩には逃亡犯の捜査中に巻き込まれたことなど、『隻眼の残像』を鑑賞する上で欠かせない情報がいくつも描かれている。雪崩事故で敢助が死んだと思い込んだ由衣は、自身と敢助が共に慕っていた警察官である甲斐巡査の死を巡る捜査のために結婚を果たしていたことなど、彼女なりの正義感の強さが伺い知れる。敢助は独自の捜査で真犯人を突き止めると、同じく犯人を特定したコナンたちよりも先回りし待ち構えることで最後の殺人を防ぐ活躍を見せた。この「風林火山」のエピソードは敢助や由衣の基本情報はもちろん、その人となりを知ることができるという意味においても『隻眼の残像』鑑賞前に必読だと言えそうだ。

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