THE RAMPAGE 吉野北人、「イタリアの世界観を詰め込んだ」写真集『Orange』の手応えを語る

吉野北人 写真集『Orange』インタビュー

――ちなみに、北人さんといえば、1月31日公開の映画『遺書、公開。』で高校生役を演じられていて。いまだに実年齢より下の役を演じたり、可愛らしい印象を持たれることも多いと思うのですが、パブリックイメージと“27歳の等身大の自分”のギャップを感じることはあるのでしょうか。

吉野:正直、あんまり深く考えていないですね。「え?高校生役ですか?」とは思うけど、日本でもそうだし、それこそ海外に行ったらかなり若く見られるから、もう慣れました。若く見られたり、可愛いと思われることは損じゃないと思いますし。

――プライベートでも年齢確認されたりするんですか?

吉野:(パッと嬉しそうな表情になって)最近、やっと年齢確認されなくなったんですよ!去年は海外に行った時に「(年齢確認のために)パスポート見せて」って言われてたんですけど、今年は言われなくて!「もしかしたら、俺も大人になったのかもしれない♪」って思いました。

――その反応がもう、可愛い!

吉野:あはははは!

――良かった、笑ってくれた(笑)。……というのも、勝手な感想なんですけど、デビュー当時の北人さんは、“可愛いと思われること”を素直に受け入れていない印象があったんですよね。

吉野:え!デビュー当時の僕、感じ悪いじゃないですか!?不愛想でした?(笑)

――いやいや、感じは悪くないです(笑)。でも、THE RAMPAGEのグループイメージに合わせて、あえてオラオラした自分を見せようとしてたんじゃないかなって。

吉野:ああ、なるほど。確かに、当時は繕ってた部分が少なからずありましたし、今よりもっと藻掻きながら生きてたので、それが尖って見えたんでしょうね。

――今はどう変わりましたか?

吉野:家族との関係性とか、絆を大事にするとか、根本的な部分は変わらないですけど、あの頃と今の自分を比べると、今は周りを見る余裕がありますね。器が広くなったっていうのかな? 他人を許せるようになったし、優しくなれた感覚もあるし、周りに素直に頼れるようにもなったし……アーティストとしても役者としても、あんまり力まなくなったなって思います。

 と同時に、THE RAMPAGRを引っ張っていく立場だという自覚もあるので。ボーカルとしてはもちろん、役者をはじめとする個人の活動も丁寧にやって、各所で得たものをチームに還元していきたいです。

THE RAMPAGE 吉野北人

――デビュー当時の「テッペンを目指すぞ!」みたいな闘争心や、ガムシャラに突き進む姿勢とは、ずいぶん変わったようですね。スマートに闘えるようになったというか。

吉野:そうですね。向上心は変わらずにあるけど、空廻ってはいないはず(笑)。当時って、自分のことをあまりわかっていなかったから、とにかく当たって砕けろって感じだったんですよ。で、それが時には自分よがりになってしまうこともあったと思うんです。

 だけど今は、なんとなく自分の力量がわかってきて。自分で限界を決めるつもりはないですけど、できるモノ/できないモノがわかってきたので、良い意味で頑張りすぎないようになったかなって思います。昔は変なところで頑張って身を削って、ストレスを溜め込んだこともありましたけど、今は頑張らなきゃいけない時もありつつ、無理をすることが減りました。

――自分なりの仕事のやり方がわかってきたのは、何かキッカケがあったのでしょうか。

吉野:明確なキッカケがあったというよりは、いろんな経験をさせていただいている中で、少しずつわかってきました。1歩進めば、いろんな人と出会うし、いろんなことを学ぶので。その中で成長して、挫折して……の繰り返しで、今の自分が作られているなと。

 あとは、プライベートでも仕事でも、海外に行く機会が増えたことが大きかったです。今まで行ったことのない土地に足を運ぶと、いろんな景色やいろんな人と出会えるし、いろんな価値観を吸収できるじゃないですか?そうすると、それこそ心が広くなったような気にもあるし、広い視野で物事を見られるようになるんですよね。ありきたりですけど、「世界って広いなぁ……。自分はこんなに小さな島(日本)で、こんなに小さなことで悩んでたのか……」ってなる(笑)。そんな開放感が『Orange』にも出てるんじゃないかなと思います。

THE RAMPAGE 吉野北人

――しかも、海外での活動が増えると「遠くへ行ってしまったな」って寂しく思う方もいるかもしれませんが、『Orange』は北人さんと同じ目線で、同じ世界に連れていってくれる感じがありますからね。

吉野:一緒に旅をしているような感覚で楽しんでもらえたら嬉しいです。さっき“自分の変化”について話しましたけど、多分、僕の変化を一番よくわかってくれているのは、ファンのみなさんだと思うんですよ。自分でも気づいていないようなことをファンのみなさんが気づくことも、多々あるので。今回の『Orange』も、写真から僕の些細な変化を感じ取ってくれるんじゃないかなと、感想を楽しみにしています。

――……ところで、『As i』と『Orange』の間が3年空いたことを考えると、もしかして、これが20代最後の写真集になる可能性もありますか?

吉野:そうかもしれない……“かも”! でも『Orange』が大好評だったら、発売ペースが変わる可能性も大いにあるので(笑)。このインタビューで気になってくれた方は、ぜひ手に取ってみてください。

スタイリング:吉田ケイスケ ヘアメイク:大木利保(CONTINUE)

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