THE RAMPAGE 吉野北人、「イタリアの世界観を詰め込んだ」写真集『Orange』の手応えを語る

吉野北人 写真集『Orange』インタビュー
『Orange』吉野北人(THE RAMPAGE)撮影/尾身沙紀(幻冬舎)

 LDH JAPANと幻冬舎がタッグを組み、毎月書籍を発売するプロジェクト「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。その第7弾として、ボーカル吉野北人の2nd写真集『Orange』が1月24日に刊行された。

 本作は、ヴェネツィア、ブラーノ島、ミラノ、クレモナといったイタリアの様々な地を旅しながら撮影。全編写真のみで構成されているものの、役者としても活躍する彼の表現力や色気と、少年っぽさを残した自然体の表情が映し出されており、鮮烈のアーティストデビューから約8年、27歳(撮影時)になった吉野北人の魅力を存分に感じられる1冊となっている。

 主演映画『遺書、公開。』の公開を間近に控えていた某日、取材場所に現れた吉野は、“Orange”のようなあたたかな笑顔で、本作の制作エピソードやデビュー時からの心境の変化などを語ってくれた。(斉藤碧)

――写真集『Orange』はどういった経緯で制作が始まったのでしょうか。

吉野:「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」では、メンバーそれぞれがフォトエッセイや小説などを発表しているんですけど、僕の書籍をどうするか考えた時に、前回1st写真集『As i』を出してから約3年が経ったということで、新たに写真集を出す良い頃合いかなと思ったんですよね。

 それで僕のほうから「写真集を作らせてください」と提案させていただいて、その第一歩として『Orange』というタイトルを決めました。オレンジという色にはポジティブな印象があると思うんですが、僕も日頃から、僕を見てくれている人が前向きになってくれたらいいなとか、癒せたらいいなという想いで活動しているんです。だから、このタイトルが今の僕にピッタリだなと! なおかつ、ロゴ的にも可愛い感じがしたので『Orange』にしました。

――あえて先にタイトルを決めたのはなぜですか?

吉野:写真を撮る前にタイトルを決めたほうが統一感も出るし、カメラマンさんも衣装さんも僕も、やりやすいんじゃないかな?って思ったんです。特にカメラマンの尾身(沙紀)さんは、僕がInstagramを見ていた時に「タイプの写真を撮られている方だな」と思ってオファーさせていただいた方で、長年ご一緒しているというわけではなかったので、そっちのほうがイメージを共有しやすいかなって。

THE RAMPAGE 吉野北人

――なるほど、初めましての方だったんですか。

吉野:いえ、実は以前THE RAMPAGEの撮影でご一緒していたんですけど、ただ、どちらにしても、明確にコンセプトがあったほうが良い写真が撮れるだろうなと思いましたし、実際にイメージ通りの写真がたくさん撮れたので、この作り方で良かったなと感じています。みんな同じ完成像に向かって、和気あいあいと楽しみながら撮影してました。

――『As i』は地元・宮崎で撮影されていましたが、今回はイタリアの各地を移動しながら撮影されたそうですね。ロケ地はどうやって決めたんですか?

吉野:前回が地元だったので、今回は海外が良くて。どうせならずっと行きたかった場所で撮りたいなと思い、ヴェネツィアをリクエストしましたね。

――じゃあ、ヴェネツィアはマストで?

吉野:そうです。でも、他の場所をどうするかは結構悩みましたね。イタリアには、ヴェネツィア以外にも素敵な街がたくさんありますから。カラフルな街並みが可愛らしいブラーノ島や、イタリア北部にある小さな街・クレモナにも行って。本当はローマにも行きたかったんですけど、移動を考えた時にミラノが現実的だということで、ミラノの街中でも撮影しました。

 イタリアは初めて行ったんですが、建物の造形もアートチックですし、ただ街中を歩いているだけでも様になるんですよね。この質感の写真は日本では撮れなかったなって思う。それが、写真集が完成するまでもなくわかっていて、イタリアに来てよかった!と実感しながら撮影してました。

――時期でいうと、いつ頃撮影したんですか?

吉野:昨年の5月の後半です。

――暑くもなく、寒くもない、ちょうど良い季節に行ったんですね。

吉野:……って思ったんですけど、じつは初日から大雨で結構大変でした(笑)。1冊見ると晴れてる日が多そうに見えるんですけど、雨も多くて。それこそ初日は大雨だったので、通常版・表紙のオレンジシャツの写真も天気の様子を見ながら撮りました。

――そうだったんですね。初日の1発目に撮ったのは?

『Orange』吉野北人(THE RAMPAGE)撮影/尾身沙紀(幻冬舎)

吉野:(写真集を開きながら)55ページあたりのクラシカルな衣装の写真です。改めて振り返ると、このカットが1発目ってすごいですよね(笑)。

――美しくて、実在する王子様の肖像画を見ている気持ちになりました。

吉野:あははは。これはヴェネツィアのお屋敷で撮影させてもらったんですけど、もし日本で撮ってたら、こうはいかなかったと思うんです。この外観だったから、コスプレっぽくならずに済んだというか、イタリアの世界観を詰め込んだカットになったなと。しかも、撮影の1発目がコレだったので。最初にイタリアの世界観を体感して、そこから徐々にカジュアルな方向に持って行けたっていうのが、僕の表情にも上手く反映されているんじゃないかなと思います。

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