ちいかわ作者・ナガノが手がける「アザラシ」なぜ人気? SNSでは世話を焼くおじさんへの注目度も上昇

アザラシの世話を焼くおじさんの正体とは?

 さて、これまでの投稿から分かってきたことをいくつか挙げたい。まずアザラシは人間と同じ食事を摂っているということ。ラーメン、冷やし中華、シャウエッセンを入れたペペロンチーノなど、特に麺類が好きと見られ、いつも器用に箸を使って食べている。なんとお酒も嗜むが、アルコールを摂取すると身体の色がちょっぴりグレーに。ヒトデに怒られて、「大人だから」と言い訳しているが、一体いくつなのだろうか。

 アザラシのほかにも、何だか面倒見の良いヒトデ、マブダチと見られるイッカク、キクラゲが好物(⁉︎)のクリオネ、たこ焼きの油引きに似ているクラゲ、身体の大きなオオサンショウウオ、キリッとした顔つきのメンダコなど、様々なキャラクターが登場する「アザラシシリーズ」。人間のキャラクターも存在し、アザラシはよく作業着のおじさんの家を訪れては怒られている。しかし、アザラシは全く気にする様子もなく、いつも飄々としているのだ。おじさんも古き良き頑固おやじという感じで、油引きにされそうになったクラゲを助けに行ったり、チンアナゴを勝手に連れてきたアザラシに「返してこいッ!」と注意したり、世話好きな一面もある。

 そんな中、一部の読者から上がっているのが「おじさんがブラックサンタに似ている」という声。ブラックサンタとは、2022年のクリスマスに投稿されたちいかわの漫画に登場したキャラクターだ。プレゼントを期待し、眠りについたちいかわ、ハチワレ、うさぎの3人。物音がして目を覚ますと、そこには赤いサンタクロースではなく、ブラックサンタが。ちいかわが怯えると、ブラックサンタはチョコレートのブラックサンダーをプレゼント。喜ぶ3人を見届けた後、姿を消す。最後はちいかわたちがサンタのために用意していた豆菓子「海味鮮」の色の濃いところだけがなくなっているというオチだった。

 確かにちょっぴり怖そうな風貌と、意外に優しいところがおじさんと似ている。また、おじさんは海の近くに住んでおり、海味鮮が好きという設定だったとしても違和感がない。おじさんは冬の間だけブラックサンタとして活動している……そんな妄想が膨らむ。今のところ、別々の世界線で生きているように見えるちいかわとアザラシだが、この先どこかで交わる可能性も。引き続き「アザラシ」シリーズの動向を追っていきたい。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる