「いつも“正解”をくれる存在」入山法子 GLAYの影響と書籍「GLAY CREATIVE COLLECTON 1994-2024」の魅力
■入山法子が語るGLAYからの影響
GLAYデビュー30周年を記念して刊行された「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」。1994年から2024年までの30年間に発表された全シングル・アルバムのCDジャケットのアートワーク、MVのコンセプトや撮影の詳細を収録した書籍。カメラマンや映像クリエイターのインタビューも掲載され、GLAYの軌跡をビジュアルで辿る1冊に仕上がっている。
リアルサウンドブックでは、俳優の入山法子にインタビュー。中学生のときにテレビ音楽番組で「HAPPINESS -WINTER MIX-」を演奏する4人を観てファンになったという彼女に、GLAYの魅力と「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」について語ってもらった。
「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」の詳細をみる
■GLAYとの出会い
——入山さんがGLAYのファンになったのは、テレビの音楽番組で「HAPPINES -WINTER MIX-」を演奏している4人を観たことだとか。
入山:はい。アルバム「HEAVY GAUGE」から「HAPPINESS」がシングルカットされて、「ミュージックステーション」で披露されていたのを観て、「あぁ!」ってなって(笑)。そこからのスタートです。もちろんGLAYはそのずっと前から活躍されていて、好きで聴いていたんですが、とにかく「HAPPINESS」に惹かれて。
当時はYouTubeもないので、「VIDEO GLAY 4」(ミュージッククリップ集)を買ってMVを観ていたんですけど、真っ白な世界の中で、真っ白い服を着た4人が演奏していて、それもめちゃくちゃ好きでした。そのとき私は14歳だったんですけど、「部屋をこうしたい」と思ったんですよね。カーテンやベッドのシーツも白くしたくて。MVに映ってた四角いライトを付けたくて、親を困らせてました(笑)。当時、TDKのMDのCMにGLAYのみなさんが出演してて、近所のCD屋さんでMDを何個か買うと、ポスターがもらえたんですよ。そのポスターも部屋に貼ってました。
——初めて経験したGLAYのライブは?
入山:「HEAVY GAUGE」ツアーですね。2000年の11月に追加公演がさいたまスーパーアリーナで行われることになって。うちの両親は若い頃からライブというものに接点がなかったみたいで、「ライブ会場には怖い人しかいないんじゃないか」というイメージがあって、ライブに行くことを賛成してくれなかったんです。でも、さいたまスーパーアリーナは本当に地元だし、「行かせてほしい。自転車で行けるし、悪い人なんていないから」と説得しました。後に両親もGLAYのライブに行くようになって、「次はいつ?」って聞かれるようになったんですけど(笑)。
——初めてのGLAYのライブ、どうでした?
入山:お客さんでいっぱいで、大音量で、大きいビジョンがあって。もう大興奮でしたね。あんなに大きい会場なのに、すごく近くに感じて。本当に楽しかったです。
——ライブビデオ(「GLAY DOME TOUR 2001-2002 ONE LOVE 」)に映ってたそうですね、入山さん。
入山:そうなんです! 「ONE LOVE」のビデオを買って観たら、自分の顔がワンショットで写っていて。GLAYを通じて知り合った同い年くらいの友達も発売日にみんな観て「映ってるよ!」って喜んでました(笑)。私が持っているのはVHSなんですけど、宝物です。高校まではライブがあるたびに行ってましたね。
——ライブに行くときはどんなファッションでした?
入山:TERUさん、HISASHIさんがボンデージパンツや、スカート風の衣装を着ていたんですけど、それを真似していました。靴はドクターマーチンかコンバース。お小遣いやお年玉を貯めて、ラフォーレとかパルコに行って、Candy Stripper、BETTY’S BLUE、HYSTERIC GLAMOURとかを見て。手が届かないときは、似たようなデザインを地元のファッションビルで探したりしてました(笑)。
——GLAYのメンバーと初めて会ったのもライブ会場だったとか。
入山:そうですね。友人のフォトグラファーがGLAYのライブを撮っていると知って。「じつはめちゃくちゃファンなの!」と言ったら、「じゃあ、ライブ行こうよ」ということになったんです。終演後の御挨拶にも参加させていただいたんですけど、「わ、GLAYのみなさんの視界に入ってる」という感じで(笑)、お話するなんてまったく無理でした。
——入山さんが出演したドラマ「雪女と蟹を食う」(2022)にTERUさんがカメオ出演したことも。
入山:東京から北海道まで旅するロードムービーで、函館でもロケをするというストーリーだったのですが、そのドラマの制作会社の方とお知り合いだったTERUさんが「行こうかな」と仰ってくださったそうで。当日はサプライズで登場して、差し入れのハンバーガーを持ってきてくださったんですよ。出演者にもスタッフのみなさんにもすごく優しく接してくださって。「どうしてそんなに優しいんですか?」と聞いたら、「いろんな人に優しくしてもらったから、それを返してるだけなんです」と仰ってたんです。なんて素敵なんだろうと感激しましたし、自分もそんなふうに人に接することができるようになりたいなと思いました。
——最近のライブで印象に残っているのは?
入山:今年(2024年)6月のベルーナドームのライブです!
——1999年7月に幕張で行われた「GLAY EXPO’99 SURVIVAL LIVE IN MAKUHARI」の再現ライブですね。
入山:2DAYSだったのですが、私は1日目のTERUさんの誕生日公演(6月8日)に行きました。99年のライブは実際には観ていないし、「あのライブをまたやってくれるんだ」という嬉しさがありました。ヘンな話、曲順は知ってるわけじゃないですか。「次はあの曲だ」って落ち着いて観ている自分もいて、不思議な感覚でしたね。99年の自分たちを振り返ったり、ちょっとイジったりもしていて(笑)。もちろん最高のパフォーマンスだったし、すごく楽しかったです。