亡くなった京アニ所属アニメーターのサイン色紙が100万円で落札 コレクターに聞く、高額に納得の理由

アニメブームで人気アニメーターの絵が世界的に

 海外のアニメファンにとっては、漫画よりもアニメが作品の入口になっていることが多い。そのため、「アニメーターの絵の方が人気になり、コレクターの間での取引額が高くなってきている」という現象が起こったのである。T氏はこう考察する。

「アニメのセル画だって、アニメスタジオは産業廃棄物同然でゴミに捨てていたわけですし、原画なんて顧みられることもなかった。日本人が見向きもしなかったものに、外国人が価値を“発見”したことで、美術的な価値が生まれつつあるのが最近の状況です。江戸時代の浮世絵が海外で評価されたのとまったく同じですね」

 アニメの世界的な人気の広がり、そしてイラストを量産できる生成AIの登場……イラストの価値もここ10年で一変しそうだ。ただ、確実に言えることは、アナログのイラストの評価は上がることはあれども、下がることは決してなさそうだということである。この先、イラストレーターを志す若者は、アナログの技術を習得することが必須になりそうだ。

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