楳図かずおさん 漫画のキャラを超えた存在感ーー“会いに行ける漫画家”としての顔と吉祥寺の深い関係

楳図かずおと吉祥寺の関係

■景観論争が起きたことも

 吉祥寺に建てた家、通称“まことちゃんハウス”はその派手な外観から、一部の住民から景観論争が巻き起こったことがあった。記者は実際に見学に行ったことがあるが、家自体は街並みになじんでいて、かわいらしい家だった。もっとも、楳図自身、晩年はこの家を訪れることはほとんどなくなったといい、寂しい状態になっていたようであるが。

  吉祥寺は漫画家が多く住む町として有名である。おしゃれな街として発展しつつあるが、街の所々にサブカルチャーの香りが今も感じられる。そんな吉祥寺を作り出している象徴的な一人が、楳図かずおだったことは間違いない。前出の編集者は「吉祥寺で楳図先生にお会いした経験がある住人は多いはず。ある意味、“会いに行ける漫画家”のような存在でした」と語った。現在、ネット上にも追悼のコメントが相次いでいる。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる