ガンダムSEED、頭文字D、NARUTO……続編で“前作の主人公”どう描く? 新主人公とのパワーバランスは?

漫画の続編、前主人公をどう描く?

 人気漫画やアニメの中には続編が作られているものも数多い。前作と主人公が変わらないものもあれば、前作とは異なる主人公のものもあるが、後者のパターンでの前作主人公の扱いについてネット上で議論が巻き起こっている。続編では主人公ではないものの、やはり前作主人公を無下に扱うとファンからも批判の声が上がりやすい。そこで今回は、前作主人公の扱いをどうするべきかについて考えていきたい。

強すぎても弱すぎてもダメ。難しい前作主人公と続編主人公のパワーバランス

 まずは大人気漫画『NARUTO-ナルト-』の続編『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』について見ていきたい。主人公が前作のうずまきナルトから、続編では息子のボルトに交代。続編では火影にまでなったナルトが酷く弱体化しているのだが、それに納得できないという人はやはり多いよう。ネット上でも「ナルトがかませにされている」など否定的な声が多く上がっている。

 一方で「先代主人公がでしゃばって無双するのも違う」「主人公を活躍させるためには主人公の近くにいるレジェンドキャラの弱体化は仕方ない」など、肯定とまではいかないものの、ナルトの弱体化について擁護するような声も見られた。やはり前作主人公と続編主人公のパワーバランスは難しいようだ。

 前作主人公が続編主人公を食ってしまう展開もある。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、新主人公としてシン・アスカが登場。前作主人公のキラ・ヤマトはシンと敵対する立場として描かれたが、途中からは完全にキラが主人公かのようなストーリー進行に視聴者は困惑した。ネット上でも「散々人の彼女を寝取っておいて、主人公の座まで奪うのか……」と“クズ”の異名をつけられる不名誉な前作主人公となっている。

 ちなみに続編というわけではないが、主人公を変更しようとしてうまくいかなかった作品として『ドラゴンボール』も多くの人が挙げていた。悟空から悟飯への世代交代を図ろうとしていたが悟飯が完全に主人公となることはなく、やはり悟空のキャラクターは強かったようだ。

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