BL=ボーイズラブの略ではない?  漫画『ババンババンバンバンパイア』女子ウケ高まるポイントを探る

BLは何の略? 『ババンババンバンバンパイア』

『別冊少年チャンピオン』にて連載中の『ババンババンバンバンパイア』(奥嶋ひろまさ)。1月11日(土)から放送を開始したTVアニメを中心に、話題に事欠かない注目作だ。

 本作は、銭湯に住み込みのアルバイトとして働く450歳のバンパイア・森蘭丸が、“18歳童貞の血”を味わうために、銭湯の一人息子である立野李仁の成長と純潔をそばで見守るというコメディ作品。本稿では、この作品の魅力と女子ウケポイントを解説したい。

王子系やワイルド系、推せるイケメンサブキャラ複数登場

 推し活の醍醐味といえば、なんといっても自分のひいきを見つけて徹底的に応援できること。『鬼滅の刃』や『東京卍リベンジャーズ』など、現在のキャラ推し文化を牽引した作品には、王子系やワイルド系、お兄ちゃん系に頭脳明晰系、ヒール役となる闇落ち系男子など、実にさまざまなタイプのイケメンが登場する。こうした作品の特徴として、主人公がキャラクター投票で1番人気となるは限らず、かえってサブキャラや敵キャラに人気が集まることもザラなのだ。

 こうした観点で本作の登場人物たちを見ていくと、眉目秀麗な腹黒系男子の蘭丸に対して、李仁は天然子犬系だ。また、5話の工場跡地で出会う不良グループのリーダー・フランケンこと篠塚健は金髪×タンクトップがトレードマークのマッチョなワイルド系男子。また李仁の担任教師で蘭丸を追うバンパイアハンターとして、インテリ系メガネ男子も登場する。主人公以外にも複数属性のイケメンが登場する本作、ストーリーが展開していく中で今後も別属性のイケメンサブキャラが増えていくと考えると、今から作品を読み込んでお気に入りを見つけておくのが良さそうだ。

女子ウケ要素満載の全天候型エンタメ作品

 本作のもう一つの注目ポイントは、 BLが“ブラッディ・ラブコメ”の略であること。一般的なボーイズラブ要素もありながら、ギャグとシュール要素たっぷりの作品なのだ。

 人間の血を吸うことで永年生き続けるというバンパイア設定を活かし、ギャグの合間に蘭丸と織田信長との絡みシーンや、新撰組土方歳三、太宰治など数々の歴史上の人物たちとの恋愛エピソードもインサートで登場。従来のロマンチックで退廃的なイメージのバンパイアものとは一線を画す、ボーイズラブ×バンパイア×日本史という、推し活女子に好まれそうな要素を詰め込んだ全天候型エンタメ作品となっている。

 イケメン×ドラキュラの黄金比を織りなす『ババンババンバンバンパイア』が推し活漫画の金字塔となるか、要チェックだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる