『WIND BREAKER』梅宮一はなぜ慕われる? 仲間を包み込む「ボウフウリン総代」の魅力を深掘り
誰からも頼られて、大きな愛で家族を包み込む総代
どんな組織も、上層部によって在り方が変わるもの。幹部が暴力的なら自然とメンバーの気質が荒っぽくなり、上が適当ならなんとなくゆるりとした雰囲気になる。だからこそ、トップが作り上げる空気感というのは重要であり、風鈴高校の場合は、梅宮のおかげでアットホームかつ芯の通った人間が揃っている。少々喧嘩っ早い生徒がいても、心根は優しく仲間思い。人間不信だった遥がドギマギするくらい「イイヤツ」揃いのため、みんないい意味でトップの影響を受けているのだろう。
梅宮はなぜ、ここまで優しく強い男なのか。彼の過去についてはネタバレになってしまうので詳しく書けないが、相当な苦労人ということだけはここに書き記しておこう。一度失意の淵に突き落とされた人間だからこそ、誰よりも人の痛みが分かる。過去を知ると風鈴高校の空気感や彼の人格者っぷりがよく理解できるため、ぜひ既刊の単行本をチェックしていただきたい。
誰からも頼られて、大きな愛で家族を包み込む総代。それが梅宮一。中村悠一演じるアニメ版の梅宮もカッコいいので、原作と併せてぜひチェックしよう。