『鬼滅の刃』もっともハードな“柱稽古”は? アニメ放送前に振り返る地獄の修行3選
テレビシリーズとしては5期に当たる柱稽古編がスタートになる『鬼滅の刃』。生存する柱が一同に介し、これまでの物語にほとんど絡んでこなかった悲鳴嶼行冥、不死川実弥、伊黒小芭内らの過去やその実力も明らかとなる本編。今回は、実施される稽古の中でも特徴的な稽古や、特に辛そうな稽古について紹介する。
レオタード姿でダンスに力業で股割り!? 恋柱・甘露寺蜜璃の地獄の柔軟
最初に紹介したいのは恋柱・甘露寺蜜璃による「地獄の柔軟」と呼ばれる稽古だ。刀鍛冶の里編では、常人の8倍あるという筋肉の密度とその柔軟性を使いながら恋の呼吸を使って鬼・憎珀天(ぞうはくてん)と戦った甘露寺。甘露寺は、特異体質の肉体だけではなく、露出度の高い隊服や鬼殺隊に入った理由が「(鬼への復讐ではなく)結婚相手を探すため」だったり、愛刀も刀鍛冶の里の長である鉄珍によって作られた特別性だったりと、柱の中でもかなりの個性派だが、コミックに描かれた柱稽古もかなり特殊なものだった。
まず、ユニークなのは稽古時の服装。炭治郎はじめ隊員は、バレエのレオタード(のようなもの)に着がえて、音楽に合わせて踊りながらまずは音感を鍛える。その後は、股割りが行われるのだが、原作では甘露寺が身体の硬い隊員の足を強引に開かせており、もはや力業……。他の柱稽古と違って、レオタード姿でのダンスも股割りも、実施される様子が想像しやすいのだが、アニメ版でこの稽古詳細がどのように描かれるのかも楽しみだ。
その他、柱稽古編では、各柱の自宅の様子も描かれるのだが、甘露寺は自宅で養蜂をしており、パンやパンケーキにのせて食べるのが大好きだそう。炭治郎は、稽古後に巣蜜パンケーキを作ってもらったようなので、厳しい修行後には甘いご褒美スイーツが待っている、ある種「美味しい稽古」なのかもしれない。
稽古中に蛇柱の恋心と嫉妬心が滲み出る! 伊黒小芭内の太刀筋矯正
刀鍛冶の里編での、甘露寺への靴下プレゼントシーンが話題となっている蛇柱の伊黒小芭内が担当したのは「太刀筋矯正」の稽古。これは、障害物(という名の括られている隊員たち)の隙間から繰り出される井黒の攻撃を避けつつ太刀を振るう、というかなり高難度な柱稽古だ。括られている隊員の数は相当なもので、炭治郎に「まるで処刑場」と言わしめたほど。使用する武器は木刀ではあるが、当たれば隊員が大ケガをしてしまう上、伊黒がぬるりと曲がる、蛇のような太刀筋で攻撃を仕掛けてくるのだからたまらない。
さらにこの稽古で大変なのは、伊黒がネチネチした性格で、炭治郎への嫉妬心に燃えている点である。隊員たちの姿に、炭治郎が彼らは何か悪いことをやったのか?と問いかけた際には「弱い罪、覚えない罪、手間を取らせる罪、イラつかせる罪という所だ」などと答え、甘露寺との文通の中で炭治郎の話題が出てきたため、「俺は甘露寺のように甘くないからな」「馴れ馴れしく甘露寺と喋るな」などとかなり敵視。強く厳しいだけでなく、完全に私情を挟んできているあたり、なかなか手に負えない。炭治郎でさえ、合格点とされる井黒の羽織の裾を切るまでに4日間かかったそうなので、一般の隊員がまったく合格できないのもしょうがないだろう。