『嘘喰い』迫稔雄、『To LOVEる』矢吹健太朗……Xで人気漫画家から鳥山明さんへのリスペクト投稿続く

 『Dr.スランプ』や『ドラゴンボール』などの大ヒット作で世界中のファンを魅了した漫画家の鳥山明さんが3月1日、急逝した。漫画業界のみならず、日本のエンターテンメントを牽引したヒーローの訃報に世界各国からも哀悼の声が寄せられているが、鳥山さんの功績や圧倒的な才能を誰よりも知るのは、やはり同業の漫画家であり、多くの人気作家がリスペクトを込めた発信を続けている。

 そんななか、3月13日にはギャンブル漫画の金字塔『嘘喰い』で知られる迫稔雄氏が自身のXにて、かめはめ波を撃つ我らが『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空を描いたイラストをポスト。躍動感あふれるビジュアルに、国内外の多くのファンが唸っている。

 そもそも、迫氏が手がけた『嘘喰い』はギャンブルにまつわる心理戦だけでなく、その勝負を取り仕切る「立会人」たちのバトルアクションも魅力だ。同作の連載終了後はブラジルの伝統格闘技・カポエイラをテーマにした『バトゥーキ』をヒットさせており、“戦い”を描くのはお手のもの。作風は違えど、レジェンド・鳥山明に影響を受けた部分もあったのかもしれない。

 他にも多くの作家が悟空やアラレちゃんを描いたイラストを公開しているが、印象的なのは『BLACK CAT』や『To LOVEる -とらぶる-』シリーズで知られる矢吹健太朗氏のポスト。中学生時代にハガキを投稿した「ドラゴンボールフュージョンコンテスト」のボツ案が描かれたものだが、そのクオリティの高さがファンを驚かせている。

 中学生とは思えない画力もさることながら、鳥山さんに憧れた少年が、その背中を追いかけて人気漫画家になった……というストーリーが数え切れないほどあることが想像され、胸が熱くなる。

 作品で世界中のファンを魅了したことだけでなく、次世代のスター作家たちに夢を与え、間接的に多くの名作を生み出してきたことも、鳥山さんの大きな功績だ。あらためて、ご冥福をお祈りしたい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる