『葬送のフリーレン』長寿のエルフ・フリーレンはいま何歳? “誕生秘話”が描かれる日は来るのか
魔王を倒した後の世界をめぐる旅という、異世界ファンタジーの新たな地平を切り拓いて大ヒットを記録している漫画&アニメ『葬送のフリーレン』。悠久の時を生きるエルフ・フリーレンが主人公であるため、“100年ぶり”の再会や再戦、“1000年前”の回想など時間軸が幅広く描かれている。果たしてフリーレンは、いったい何歳なのだろうか。
結論から言うと、正確な年齢は明かされておらず、「1000年以上生きるエルフ」というのが公式のプロフィールだ。
フリーレンは、大魔族アウラとの戦いの中で、自身を「1000年以上生きている魔法使い」だと話している。その他、作中で明らかになったことをまとめてみると、フリーレンはヒンメルからパーティに誘われた時点で「500年以上魔族との実戦はしていない」と語り、大魔族のマハトと対峙した際に「私たちは600年前に一度戦っている」としているため、500〜600年前にはすでに一流の魔法使いであったことが伺える。
さらに遡ると、フリーレンはかつて、「人類の魔法の開祖」と言われる伝説の大魔法使いであり、師匠のフランメによる遺言状を預かり、さらにその師匠にあたる「大陸魔法協会」の創始者&エルフの大魔法使いであるゼーリエに届けたことがあった。現在アニメ版でエピソードが進行している魔法使い一級試験第1次試験において、ゼーリエがフリーレンに対して「千年振りだというのに随分な挨拶じゃないか」と呟いていたことから、これが正しい認識なら、1000年前にはフランメから皆伝と言える評価を受けていたことがわかる。
フランメはエルフではなく人間であるため、寿命は一般的な長さだと考えられる。晩年の姿が描写されているため、亡くなったのは70〜80歳くらいというところだろうか。おそらく永遠の別れが近い時期に、フランメは「フリーレン、まだ魔法は好きか?」「お前はずっと昔、魔法が好きだとはっきり答えた」と問いかけ、フリーレンが「たった50年前でしょ」と返していることから、フリーレンはフランメとの出会いから作中の「現在」まで、およそ1050年前後生きていることになる。
よって、フリーレンの住むエルフの村が魔王軍によって全滅し、フランメに出会った時に何歳だったのかがわかれば、ほぼほぼ現在の年齢が明らかになるだろう。当時のフリーレンは幼く見えるが、フランメの口振りから一般的には「強い魔法使い」と認識される魔力を持っており、またフランメの実力を看破して弟子にされていること、さらに「子ども」というには落ち着いた物腰であることから、それなりの年数を生きていると思われる。
一定の姿からほとんど年を取らないと言っていいエルフが、当時のフリーレンのように成長するまでにどれくらいの年月がかかるのかは不明だが、フランメと同様に「魔族に全てを奪われた」というエピソードはキャラクターの根幹にあるもので、いずれその経緯が描かれる日が来るのではないか。また、かつてのフリーレンを知る人物との再会もそれなりに多く描かれているため、もし旧知のエルフであり、味の悪い皇帝酒(ボーウハスト)を絶賛する石碑を描いたミリアルデなど、フリーレンの過去を知る人物と会うことがあれば、その実年齢について深掘りできるかもしれない。
関連してもう一つ気になるのは、フリーレンの誕生日だ。旅を共にするフェルンやシュタルクの誕生日イベントは描かれており、もしフリーレンの誕生日が伝えられていれば、二人が蔑ろにするとは考えづらい。どこかで盛大なお祝い回が描かれるのか、それとも、悠久の時を生きるエルフにとって年単位でのお祝い、あるいは誕生日そのものが無価値で共有されていないのか、気になるところだ。一つ一つのセリフや小さなイベントにも注視しながら、今後の展開を楽しみつつ、フリーレンの正確な年齢を探りたい。