『東リベ』花垣武道は超有能? 大物たちに気に入られる“昇進力”と結果を出す“実行力”を考察
“無敵のマイキー”こと佐野万次郎をはじめ、人気漫画&アニメ『東京(卍)リベンジャーズ』(東リべ)には多くのカリスマ性のあるキャラクターが登場する。タイムリープが行われる物語の性質上、様々な形の「未来」が描かれてきたが、社会に出ても成功を収めそうなハイスペックな不良たちが多いのだ。
そして、そのなかで不良社会の大物たちにことごとく気に入られ、東京卍會壱番隊隊長までのしあがり、さらにアニメ第3期「天竺編」では黒龍11代目総長にもなった主人公・花垣武道(タケミチ)の“昇進力”は凄まじいものがある。本稿では、学生にもビジネスパーソンにも学べるポイントが多そうな、タケミチの有能さをあらためて紐解きたい。
筋の通った行動と折れない心で人を鼓舞する働きマン!
まず、タケミチを語る上で欠かせないのが、仲間思いで、士気を高める能力が圧倒的に高い点だ。代表的なエピソードの一つが、マイキーたちとの出会いのきっかけになるコミック1巻の喧嘩賭博のシーン。これは東京卍會のキヨマサが主催する賭博で、武道の親友4人の中で一番身体の弱いタクヤがその対戦メンバーに選ばれてしまう。
タケミチはこの不条理が許せず、タクヤの代わりに自分が先輩のキヨマサと対戦すると提案。自身も決して強くはないため、案の定、キヨマサにボロボロになるまで殴られるのだが、タケミチは何発殴られようと倒れず、タクヤや親友たちが「もういいって!」と静止しても戦いをやめない。あまりにもギブアップしない姿にキヨマサからついに「バット持って来い!」という本気の言葉が出るほど。そして、こうした骨のある様子がマイキーとドラケンに気に入られ、2人と行動を共にし、東京卍會の集会に顔を出すようになるのだ。
キヨマサの横暴な振る舞いは、東京卍會という組織にとっても好ましいものではない。タケミチはそれに体を張って抗い、結果として、「仲間を守りながら、さらに組織のトップに自分を認めさせる」というアクロバティックな形で、その後の“昇進”のレールを引いている。ポイントは「泣き虫のヒーロー」という異名にもつながる、人の心を動かす筋の通った行動と、理不尽に対して折れない強い心だ。
タケミチのそうした強さは度々描かれており、8.3抗争で瀕死のドラケンを背負って病院へ向かうエピソードや、関東事変での圧倒的に不利な状況からの逆転劇などにもつながっている。ケンカが強いわけでも、抜群に頭がキレるわけでもないタケミチだが、結果として何度も東京卍會のピンチを救い、隊員の士気を大きく上げ、勝利に導いている。確かに、現実にこんなにパフォーマンスを発揮してくれる人材がいたら、企業でも昇進間違いなしだろう。