『キャプテン翼』43年の歴史に幕ーー必殺シュートから”指南書”まで、印象的な「キャプ翼語」を振り返る
石崎のネーミングセンスが光る必殺シュート
最後に紹介したいのは最新作『キャプテン翼ライジングサン』より大空翼の盟友、石崎了が命名した新たな必殺シュートだ。
マドリッド五輪本戦の最中、ラ・コルーニャ海岸沿いで特訓に励む中で翼が編み出したシュートが「ラ・コルーニャ海岸アトランティックオーシャン水切りショット」である。鋭い弧を描き地面を滑るように回転がかかりながら、まさに水切りの石が跳ねるようにしてゴールを陥れるシュートなのだが、このネーミングセンスたるや。
いささか実況泣かせの名称ではあるが、このような1度耳にすると離れない印象深いワードだ。 「オーバーヘッドキック」や「ヒールリフト」のような一般的な言葉でも『キャプテン翼』を想起する人は少なくないはずだが、こうしたオリジナリティあふれるネーミングもまた『キャプテン翼』の魅力なのだ。
43年にわたる連載の中で、私たちの記憶に深く刻まれた“キャプ翼語”の数々。それを振り返りながら、この壮大な物語を最後まで楽しんでいきたい。