【漫画】人と仲良くなりたい「たぬき」がとった行動は? 結末にびっくり『カノジョのひみつ』

多様性という言葉が定着しつつある現代社会。この「多様性」という言葉の中には、人間のフリをして生活する動物も含まれているのかもしれない。Xに11月上旬に投稿された『カノジョのひみつ』は、自分を助けてくれた女の子と仲良くなりたいと願う、たぬきの物語だ。
ゆるくて可愛いけれど、ラストには少しドキッとさせられる本作を手掛けたコハリさん(@ker0_1)に、制作の裏側などについて話を聞いた。(望月悠木)
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オリジナル版とは異なる内容
――人間に化ける動物たちの物語でしたね。
コハリ:本作は2021年に制作したのですが、当時は漫画制作は初心者レベルでした。「可愛いものの正体が実はエグい」という物語を作りたかったのですが、気持ち悪くて長い話になりそうだったんです。そこで担当編集さんから「要素を盛りすぎだから、もっとシンプルに」とアドバイスをもらい、かなりシンプルな形になりました。
――スズが人化術を習得して、リサと花火大会で会うという展開は、どのように決めましたか?
コハリ:「遭遇したトラブルを“怖い変化”で追い払うには、不良か酔っ払いに絡まれてもらわないと!」「多少ガヤガヤしていて、多少のことでは人が気づかないシチュエーションといえばお祭りだな」と思い、ストーリーを構成していきました。
――たぬき姿のスズは、デフォルメされた可愛い姿ではなく、リアル寄りの姿でしたね。
コハリ:あまり深くは考えていなかったです。子どもの頃、犬も猫も飼っていたので動物には親しみがあり、デフォルメするというよりも、そのままのフォルムで描きました。
――たぬきを描く際に意識したことは?
コハリ:「四足歩行の獣っぽい動きで!」と言いながら描いていました。ただ、たぬき自体はあまり見たことがなかったので、記憶の中の飼い猫や犬たちを思い出しながら描きました。走る時の「チャッチャ」という効果音は、犬が走る時の爪の音を思い出しています。
――リサがのっぺらぼうになるなど、印象的な作画が多いですが、作画でのこだわりを教えてください。
コハリ:リサはクールに見えつつも「可愛さも出ろ!」と念じながら描きました。スズが化け狸の姿になるカットは、スズが想像する“できるだけ怖い顔”を意識しました。とはいえ、怖すぎないようにも調整しています。
――ちなみに、特にこだわったカットは?
コハリ:化け狸のスズと、最後の2人の顔をできるだけ可愛く描けるよう、こだわりました。
――今後はどのように漫画制作を進めていく予定ですか?
コハリ:漫画を描き始めて、運良く仕事としても続けさせてもらえているので、できるだけ健康で、長く漫画を描いていければと思っています。人が不幸になる、いわゆる“ザマァ系”の漫画も嫌いではないのですが、キャラを好きになってもらえる作品を作るのが目標です。ちなみに、Xに投稿した本作は、もともと「くらげバンチ」に掲載したものをセルフリメイクしたものです。良かったらオリジナル版と見比べてみてください。また、年末年始にかけて作品のリリースが続くので、今後もよろしくお願いします。
■『カノジョのひみつ』オリジナル版:https://kuragebunch.com/episode/3269754496490233158























