『NARUTO』『幽☆遊☆白書』の“アニオリ”は高評価、原作にはないアニメだけのエピソードってどう思う?

  原作にはないエピソードがアニメで描かれる、いわゆる「アニオリ」エピソード。原作ファンからすると複雑なようで、賛否が巻き起こることも少なくない。しかし中には、原作の読者からも評価の高いアニメオリジナルもいくつか存在する。そこで今回は、ぜひチェックしておきたい高評価のアニメオリジナルエピソードを紹介しよう。

『NARUTO-ナルト-』のオリジナルエピソードは完成度が高い

 まず紹介するのは、全世界累計2億5000万部を突破した人気漫画『NARUTO-ナルト-』。1999年から2014年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載し、2002年にはアニメの放送がスタート。アニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』は2017年に放送終了しているため、かなり長い期間にわたりアニメが放送されていた。

  長期の放送の間には、原作に描かれていないオリジナルエピソードも多数存在している。特に暁との対決を描いた『NARUTO-ナルト- 疾風伝』内でのアニオリエピソードは評価が高い。

  例えば、同アニメ内のオリジナルエピソードのひとつである「カカシ暗部篇 ~闇を生きる忍~」では、暗部にいた頃のカカシの過去を知ることができる。ヤマトとの出会いや暗部時代のイタチとの関係が描かれており、原作のエピソードを補完してくれるストーリー構成は原作読者からも高評価を集めていた。

  他にも、アニメ放送500回突破を記念したオリジナルストーリーである「特別編 力-Chikara-」の作画の美しさや、自来也が書き残した最後の原稿をアニメ化した「自来也忍法帳~ナルト豪傑物語~」など、作り込まれたオリジナルエピソードが多いのが『NARUTO』アニオリの特徴。ファンからの評価が高いのもうなずける。

  ネット上でも「ナルトのアニオリはあんまり登場しないキャラの活躍が見られて楽しい」「原作で書かれていてもおかしくないレベルのストーリーが描かれていて見ごたえがある」など絶賛する声が多く見られた。

 『幽☆遊☆白書』で評価されたアニオリは静流と左京の切ない恋物語

  もうひとつ評価の高いアニオリが、『幽☆遊☆白書』の静流と左京のアニメオリジナルエピソード。原作ではほとんど接点のなかった2人だが、アニオリでは特別な関係が描かれた。暗黒武術会編で、桑原和真の姉・静流は妖怪に襲われそうになったところを戸愚呂チームのオーナー・左京に助けられ、左京に好意を持つようになる。その後も左京は静流の窮地を助けたり、静流が左京の暗い過去を知ったりすることで2人の関係が深まっていく。

  だが、淡い恋物語は長くは続かない。戸愚呂弟が幽助に敗れたことで、左京はコエンマとの賭けに負け死を選ぶ。左京は死ぬ直前、自分が愛用していたライターを静流に投げている。死にゆく左京の名前を叫びながら静流が涙を流す切ないシーンは印象的だ。視聴者からは「最後に投げたライターに左京の気持ちがこもってる気がして泣けた」「もう少し2人の関係を見ていたかった」などの声が上がっている。

  否定的な意見も多いアニメオリジナルエピソードだが、うまく原作を補完したり原作の世界を広げたりと、読者も納得の展開が描かれることも少なくない。今後も、完成度の高いアニオリが登場するのを楽しみにしながらアニメをチェックしていこう。

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